6年3学期に覚える言葉 | 早期晩年に想う

6年3学期に覚える言葉

天地には大徳(たいとく)あり 君父(くんぷ)には至恩(しおん)あり 徳に報(むく)ゆるに心をもってし 恩を復(かえ)すに身をもってす 此の事終えざれば此の身息(や)まず


 卒業を前にしての言葉である。

早ければ、日本男児の場合、12歳ともなれば、男子の成人儀式、元服を迎えるものもあった時代、浮世にいで行くのに、心に、徳、恩、を持ち巣立てといわれた

 

 松陰先生は9歳の時すでに藩校明倫館で山鹿流兵学の講義を始められており、12歳のときには、藩主毛利慶親の前で、「親試」、今日でいうプレゼンを行い「武教全書」を講じた。


 その時代、学問を目指すものにとっては、周りに、我々の想像以上に、誠、志、道、仁、を説く教科書は存在していた。

 とすれば、クリックひとつで情報が得られる今日と、ある意味条件は同じである、今も昔も関係なく、懸命にそれらを学びとろうとした人々がいる、現代はその絶対数が少なくなったのではなかろうか。 


 これは、松陰先生が、安政三年27歳の時に自宅で書かれた「丙辰幽室文稿」の中の文章である。

伝馬町獄舎で処刑まで 3年、本当に此の身息(や)まず、の一生であられた。