2023年に始まったばかりの、
日本ソムリエ協会の日本酒の入門編の検定試験「SAKE検定」のレベルについて、
お問い合わせをいただくことが増えました。
先日、同じ日本ソムリエ協会のワイン検定のブロンズを受けた方から、
「日本ソムリエ協会のSAKE検定が、ワイン検定のブロンズと同じ入門レベルと聞いて、それだったらチャレンジしてみたいと思う。
日本酒はワインほど飲んでいるわけでなく初心者だが、好きでもっと知りたいし検定試験にも興味がある。
本当にワイン検定のブロンズと同じくらいの入門レベルなのか?」
と、ご質問をいただきました。
日本ソムリエ協会の「SAKE検定」は、
まだ2年目ということもあり、
ネット検索しても出てくる情報が少ないですね。
日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMAであり、
京都で「SAKE検定」の講師・検定を開催している
清水流美がお答えします。
ご質問はこちら。
日本ソムリエ協会のSAKE検定は、ワイン検定のブロンズと同じくらいのレベルなのか?
結論をまずお伝えします。
ご安心ください!日本ソムリエ協会のSAKE検定は、ワイン検定のブロンズと同じで入門レベルです。
日本ソムリエ協会のSAKE検定のレベルについて、次の3つの項目で詳しくご説明しましょう。
- 日本ソムリエ協会のSAKE検定が、ワイン検定のブロンズと同じくらいのレベルである理由
- 日本ソムリエ協会のSAKE検定のテキストの内容
- 日本ソムリエ協会のSAKE検定は、入門レベルでありながら日本酒の理解と楽しみが10倍にも100倍にもなる!
1.日本ソムリエ協会のSAKE検定が、ワイン検定のブロンズと同じくらいのレベルである理由
まず、日本ソムリエ協会のワインの試験と日本酒の試験にどのようなものがあるか整理します。
ワインは、上級編の「ソムリエ・ワインプロフェッショナル」というものがあり、
入門編・初級編としては「ワイン検定」があります。
さらにワイン検定は、ブロンズとシルバーに別れています。
日本酒は、上級編の「SAKE DIPLOMA」というものがあり、
入門編としては「SAKE検定」があります。
日本ソムリエ協会のホームページによると、
ワイン検定のブロンズは、「入門編としてご家庭でワインを楽しく飲んでいただける知識を習得」する内容で、
SAKE検定は「國酒である日本酒・焼酎の普及および入門的な位置づけとして基礎知識を学ぶ」内容です。
つまりどちらも入門編です。
次にテキストのボリュームですが、ワイン検定のブロンズが48ページ、SAKE検定が40ページ程度です。
講習時間もワイン検定のブロンズと同じ90分、
検定試験の時間と問題数もワイン検定のブロンズと同じ40分、50問、すべて選択問題です。
こうしてワイン検定とSAKE検定を比べてみると、
私が「同じくらいで入門レベルです」と言っていることが納得いただけると思います。
2.日本ソムリエ協会のSAKE検定のテキストの内容
SAKE検定のテキストの内容を見てみましょう。
第1章 日本酒の原料 品種と産地
└山田錦
└五百万石
└美山錦
└雄町
└全国で栽培されている酒米の品種
第2章 焼酎の原料と産地
└米焼酎
└泡盛
└芋焼酎
└麦焼酎
└黒糖焼酎
└そば焼酎
第3章 醸造の水
第4章 麹と発酵
第5章 飲用温度
日本酒の原料については、主要な酒米が4種類、各1ページの説明です。
ワイン検定のブロンズは、主要なブドウ品種が8種類と、覚えておきたい品種が20種類ですので、
ワイン検定に比べてSAKE検定のほうがはるかに覚える量が少ないと言えます。
加えて、ワイン検定で覚える品種・産地・ブランド名はほとんどがカタカナであるのに対し、
SAKE検定はすべて日本語なので、覚えやすいです。
ご質問者様は、ワイン検定には合格し、同じくらいのレベルなら受けてみたいとのことですが、
SAKE検定はワイン検定のブロンズと同じくらいの入門レベルでありながら、
テキストの内容を考え合わせるとワイン検定より少し勉強しやすいと言えます。
ワイン検定のブロンズに合格した方がSAKE検定を受験する場合、
ワイン検定のブロンズのときにどのくらい勉強したかを目安にすれば大丈夫です。
3.日本ソムリエ協会のSAKE検定は、入門レベルでありながら日本酒の理解と楽しみが10倍にも100倍にもなる!
このラベルを見てみてください。
滋賀県の安井酒造場さんと畑酒造さんが出している、
AS TIME GOES BYという同じ名前のお酒です。
日本酒初心者のあなたは、このラベルから何を感じますか?
こんな感想を持ったのでははないでしょうか。
日本酒のラベルにたくさん並んでいる専門用語。
「よく分からないな」と感じてしまうのも無理はありません。
でも、日本ソムリエ協会の日本酒の入門編の資格であるSAKE検定を学んだあとは、
こんな風に変わります。
ラベルに書かれている専門用語が理解できるので、
「2つの蔵が同じ名前のお酒を作っていて、ラベルデザインもペア!
精米歩合は80%で同じ。ということはけっこうお米の旨味が残っているってことだよね。
そしてどちらも生酛づくり。昔ながらの製法なのか!
お米は、安井酒造場さんは種類が書いていないけど、畑酒造さんは吟吹雪。
酵母は、安井酒造場さんは書いていないけど、畑酒造さんは無添加蔵付きって書いてある!」
同じところもあって、違うところもあるお酒。
これは、違いを楽しんで!というメッセージなのかもしれない。
さっそく飲み比べてみよう!
と、興味を持ち買って帰って飲みながら思うのです。
「安井酒造場さんは、お米の種類が書いていないな。なんだろう?」
早速インターネットで調べてみると「玉栄」というお米だということがわかりました。
お米の種類違うと日本酒の印象も違うとテキストで勉強したので、
今度は、「玉栄」と「吟吹雪」の特徴を調べてみると、
どちらも滋賀県で作られているお米で、
日本酒にしたとき、玉栄のほうが硬めで吟吹雪のほうが柔らかくなる特徴があるということがわかりました。
「わぁ!確かに吟吹雪のほうがやわらかい気がする!」
と、どんどんノリノリになってきて
今度は「どうして二つの蔵が同じ名前のものを作ったんだろう?」
ということが気になりました。
調べてみると、蔵元である安井酒造場さんのこんな説明を見つけることができました。
「コロナ禍もあり、酒類の需要は激減し、
日本酒も製造量を減らす蔵や、
長い歴史に幕を下ろす蔵もたくさん聞きました。
そんな中で、安井酒造場も製造量を減らす選択を迫られました。
ですが、製造量を減らすということは、懇意にしていただいてる酒米農家さんの作付面積まで減らすということ。
一度減らした田んぼは元通りにならないこともあります。
ただでさえ酒米農家さんも高齢化で少なくなってきている中で、その選択は考えられないと決断し、
同じ契約農家さんと取引する畑酒造 大治郎さんと相談して
熟成酒を造り製造量は減らさずに
お酒をみんなが飲めるようになったら発売する との結論に至りました。」
日本ソムリエ協会のSAKE検定は、入門レベルの検定試験ですが、
日本酒の基礎を学ぶことで、今までに比べると日本酒からはるかに多くの情報をとらえることができ、
その地域、お米、そして蔵の方達の思いまで感じることができるようになります。
これこそ、日本酒を楽しむ幸せではありませんか?
日本ソムリエ協会のSAKE検定は、
入門レベルでありながら日本酒の理解と楽しみが10倍にも100倍にもなる!
そんな検定試験です。
楽しく学んで、10倍、100倍日本酒を楽しみましょう!
今日は、ワイン検定のブロンズに合格してSAKE検定にも興味をお持ちの方の
「日本ソムリエ協会のSAKE検定は、ワイン検定のブロンズと同じくらいのレベルなのか?」
というご質問にお答えしました。
結論は
「ご安心ください!SAKE検定は、ワイン検定のブロンズと同じで入門レベルです。」
そして3つ、大切なことをお伝えしました
1.日本ソムリエ協会のSAKE検定が、ワイン検定のブロンズと同じくらいのレベルである理由
2.日本ソムリエ協会のSAKE検定のテキストの内容
3.日本ソムリエ協会のSAKE検定は、入門レベルでありながら日本酒の理解と楽しみが10倍にも100倍にもなる!
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