デビルハンター現る | 日本酒バー開店日記~日本酒BARあさくらat京都~

デビルハンター現る

日本酒BARあさくらの木曜日といえば木曜日の悪魔が来襲する魔の木曜日。

 

見事に木曜日の売り上げはダントツで悪いし、ヒマなのでネタになればとそんなことを度々ブログに書いていたわけですが、そんな噂を聞きつけて先週の木曜日デビルハンターが現れました。

 

 

いつもの木曜日らしい静かなスタート。

20時過ぎに外国人カップルが来たのが最初のお客さん。

そして、件のお客さんは21時過ぎにご来店。

スーツ姿で小さめのキャリーバッグを持った40前後の男性。

一見して出張だなと分かる格好。

 

カップルがカウンターの入口寄りに座っていたので、奥の席へご案内。

注文をきくと利き酒セットをおまかせでというので、無難だけどバラエティに富んだ関西中心の3種をセレクトしてご提供。

伝票をつけながらひと通り口をつけたのを確認してから、出張ですかと話しかけると、

 

「出張ではなく、趣味みたいなもんで明日を休みにして金土日と京都、大阪、岡山を回るつもりなんです」

 

と。

不思議なルートだな、と思ってイベントか何かですかと尋ねると、

 

「実はわたし、デビルハンターなんです」

 

と驚きの回答が。

 

「え!??」

 

どう反応していいか迷っていると、扉が開いて4人組の外国人が。

さらにその背後から別の外国人カップルも現れ、にわかに店内はにぎゃかに。

ほぼ満席でワタワタと対応に追われることに。

 

 

木曜日なのに、このにぎわいは珍しい。

本当にデビルハンターで木曜日の悪魔を既に退治してくれたのだろうか?

そんなことを思いながらなんとか注文をこなし、外国人客からの質問や感想にも一通り答えようやくひと息。

ずっと英語でオーバーヒート気味な頭をクールダウンする意味でも日本語へのエスケープ、と思いデビルハンターさんの前へ。

ちょうどお酒もなくなったところで、

 

「にごりをグラスで。あと、マスターもよろしかったら一杯いかがですか?」

 

とすすめられたので、同じく生酛のどぶをいただきました。

 

 

ちょうど乾杯をしたタイミングでカウンターの外国人カップルがどちらもお会計。

 

会計を済ませて階段までお見送りをして戻ってくると、テーブルのグループもお会計。
都合よく誰もいなくなったので、これで気兼ねなくいろいろときけるなあと思いながら片付け。
 
カウンターとテーブルを拭き終わって、洗い物をしながら会話を続けることに。
 
 

「あの、先ほどデビルハンターって聞こえたのは・・・」

 

「ああ、驚きますよね。実はこちらのお店にもそれでうかがって。ブログに魔の木曜日とか木曜日の悪魔とか書いてますよね。そのお話をお聞きできないかなと思って」

 

なるほど。

自虐ネタで書いているようなもんでしたが、まさかこれが集客につながるとは。

とはいうものの、自らデビルハンターを名乗るなんてあやしすぎる。

いや、しかし、かつて自称陰陽師も来たことがあるからあり得ると言えばあり得るか。

陰陽師の彼は式神が使えると言っていたが、姿は見えず自分の部屋の電球がいつも割れるだけだと言ってたっけ。

あやしいとは思うけど、好奇心の方が・・・・・・

 

「あの、デビルハンターってことは退治したりとかできるわけですか?」

 

何か儀式的なこととかやってくれるんだろうかと過剰すぎる期待をしながら尋ねてみると、

 

「あ、すみません、実はそういうのはできないというか、たぶんデビルハンターっていうのがまぎらわしいですよね。悪魔祓いとかそういうのではなくて、悪魔に関する話とか都市伝説とかそういう言い伝えみたいなのを収集するっていう意味で、チェンソーマンのデビルハンターっていう感じじゃなくてどっちかっていうとハンター×ハンターの○○ハンターみたいなイメージです。今夜は京都で、大阪と岡山も同じように話を聞きに行く予定なんです」

 

「あ、そうなんですね・・・・・・」

 

正直、ちょっとというかかなりガッカリ。

もっとヤバい人だと思ってたのに、なんだかマトモそう。

 

「もともと大学では民俗学をやっていて、研究者か学芸員になりたかったんですけどそれもかなわなくて、今は趣味でこういう話の収集をやってるんです。「魔の」とか「悪魔」とかがつく話をいろいろと探していて、それでここもネットで見つけたんです。木曜日の悪魔、魔の木曜日についてお話聞かせてもらえればと思って」

 

思ってたよりもさらにマトモでした(;^ω^)

 

あまり大した話ではないけど、魔の木曜日、木曜日の悪魔を思いつくに至った経緯等をお話ししました。

事前に録音可能かときかれたので、ほかのお客さんが来るまでなら(結局来なかったけど)と。

録音もしつつ、メモをとり、いろいろと質問をされ完全に学術的なインタビューだなこれはと思いました。

ああ、これは論文にまとまるやつかもしれないなと思ったので、その辺を尋ねてみると、ある程度数が集まって調べていって何かにまとめられそうだったら論文なのか書籍なのかは分からないけど何か形にはしてみたいと。

 

チェンソーマンのデビルハンターのように悪魔を退治できるわけではないと本人は言ってましたが、その日は満席近いにぎわいだったし666のオーメンが木曜日と重なった昨日も、まあまあにぎやかだったし、もしかしたら彼は自覚がないままにデビルハンターとしての力を備えているのかも?

ということは、つまり木曜日の悪魔を追い払い、魔の木曜日ではなくしてくれた?

 

そして、来週からは毎日商売繁盛の悪魔が来てくれるのかも?(≧▽≦)

 

デビルハンターさんありがとうございました!!(^O^)/

 

 

 

 

 

 

 

 

幽霊を信じるor信じない

 

 

 

 

 

同じネタで投稿する

 

他の投稿ネタを確認する