だれのものでもないチェレ
だれのものでもないチェレ(1976年、ハンガリー)
先週に引き続きみなみ会館に行ってきました。
今後のラインナップをチェックしたら、
あと何回かは行きそうなので会員に入会したところ、
RCSはなくなってしまったけど会員更新は引き継がれるとのことで、
更新扱いということになりました。
RCSも通算すると5年くらいにはなるんですが、
いちいち途切れてしまったりで今回で2年目です。
とまあ、会員更新手続きのことはおいといて、
何を観たかといいますとニュープリントで31年ぶりにリバイバル公開の
『だれのものでもないチェレ』
です。
ハンガリー映画というのも珍しいですが、
31年ぶりのリバイバルというのはさらに稀なことです。
無垢な子供の映画だろうくらいの予備知識しかなかったのですが、
7歳の女の子チェレが素っ裸で牛を追いながら野を駆け巡るという、
冒頭のシーンにのっけから驚かされてしまいました。
(アグネス・チャンあたりは児童ポルノだと的外れな糾弾をしてきそうだ)
家に帰ると他の子供は服を着ているのにチェレだけは裸のまま。
ちょっとしたことですぐに殴られ、ひどいお仕置きをされる。
虐待が日常化しているこの状況はまさか・・・
と思っていると、やはりチェレは引き取られた孤児だったのです。
1930年代初頭のハンガリーでは孤児を引き取った家庭には手当が支給され、
貧しい農家は支給金目当て、
かつ安価な労働力として孤児を引き取り働かせていたようです。
あまりの虐待に耐えかねたチェレはある日家出をするのですが、
すぐに孤児院(?)に逆戻り。
その孤児院(?)ではまるで人身売買所さながらに子供を見に来る大人があふれかえっています。
中には本当に子供のほしい夫妻もいるのですが、
ほとんどは前述したような農民達で結局チェレはまたもや
非情な養親に引き取られていきます。
「手続きさえすれば、誰でも母親になれるのよ」
という養母のセリフがとても印象的です。
新しい家でも相変わらず虐待を受けるチェレは、
母屋ではなく馬小屋で寝起きすることを命じられるのですが、
そこに住む使用人のおじいさんから初めてやさしさを与えてもらいます。
信心深いおじいさんからキリストとキリスト教のことを教えてもらい、
教会にも通うようになります。
森に家を建てに出かけて行ったお母さんがいつか迎えに来て、
私をいじめていた悪い人達は罰を与えられる、
というチェレの希望はキリスト教における御国の到来と対応し、
やがて物語のラストへとつながっていく。
何となくキリスト教と子供が主題となっている点、
『マルセリーノ・パーネ・ヴィーノ(あるいは『汚れなき悪戯』)』
を思わせるのですが、
こちらの方がかなり鮮烈です。
子供の虐待問題を世に問うだけではなく、
そんな中でも人間としての尊厳を忘れないチェレのまなざしはとても崇高です。
見ているのが辛くなる場面も多いですが、
観る価値のある、観るべき映画だと思います。
6月の休業日
6月15日(火)
6月22日(火)
6月24日(木)
6月27日(日)
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