戦争花嫁
早稲田文学に載っていた川上未映子の短編
『戦争花嫁』
を読んだ。
わずか6ページの小品。
少女と戦争花嫁という言葉との格闘。
川上未映子の言語センスにはいつもながら驚かされる。
読むと何だかザワザワした感覚が足下の
そのまた底の方からわき上がってくるような感じがする。
言葉というものの本質に迫ろうとする行為が
川上さんにとっての小説ということなのだろうか。
何度と繰り返される戦争花嫁という単語。
しかし、一向にこの戦争花嫁というものの実態に迫ることはできない。
このもどかしさ。
カフカの
『父の気がかり』
という短編に出てくるオドラデクを思い出した。
作品に漂う雰囲気が似ている。
しかし、カフカと川上未映子はもちろん作風は違う。
むしろ、正反対と言ってもいいくらいだ。
だが、この類似性は同じテーマを
どういう風に捉えるかという違いなのかもしれない。
カフカを久しぶりに読み直してみようかな、
と思わされた。