忘年会は日本にしかないの? | 日本酒バー開店日記~日本酒BARあさくらat京都~

忘年会は日本にしかないの?

世間ではそろそろボーナスも支給され、
忘年会シーズン真っ只中ですね。
会社、あるいは友人や仲間同士で集まり、宴を催し、
その年の苦労を忘れる。
いいもんですね。



ところで、この忘年会という行事、
外国でされているとはあまり聞きませんが
日本固有のものなのでしょうか?



日本では年中行事になっているとはいえお正月や節分等とは異なり
歴史的由来もはっきりしませんし、宗教的な意味づけもなく、
「宴会」という中心的性格以外には行事としての様式化もされていません。



ここで歴史を少し紐解いてみると、
戦国時代から江戸初期にかけて「忘年」集まりや酒盛りというのは
されていたようですが、まだ「忘年会」という言葉は出てきません。
「忘年会」という言葉が登場するのは江戸時代も半ばになった頃です。



忘年会という行事が世に広く知れ渡るのは明治になってから。
この頃は官では接待として、民衆の間では自発的会費を払って
交際を広めるという意味合いで催されていたようです。



戦後になると「社内行事」としての忘年会が普及し、
次第にサラリーマン全体の行事となっていきます。
社内行事としての忘年会は「隠し芸」「無礼講」などの特徴を備えながら、
高度経済成長期にピークを迎えます。


80年代半ばからこうした無礼講の忘年会は衰退し始め、
企業に集中していた忘年会のエネルギーは
家族や友人、趣味の仲間との忘年会へと拡散して現代の状況へと至ります。


さて、世界に忘年会はあるか?
という疑問ですが、
大半の欧米諸国の様に、キリスト教を背景としてクリスマスを
祝う国では忘年会はないようです。
とはいうものの、カウントダウンや年末ディナーパーティーを
忘年会と見なすこともできなくはないんですけどね。



韓国、香港、台湾、ベトナム、マレーシアには
忘年会はあります!
これらの国では韓国を除き、全て旧暦で忘年会は催されます。

  


中国の場合は曖昧で、従来はなかったようですが、
最近になって上海などの都市部を中心に少しずつ
忘年会らしきものが見られるようになってきました。

これには、日系企業の影響も多少あるようですが、
大晦日に家族が集まり夕食をとる「年夜飯」という行事が
古くからあったことが素地になっているようです。



韓国では日本以上に忘年会は盛んです。

韓国では新暦で忘年会は催されるのですが、正月は旧暦で祝います。
忘年会から正月まで約1ヶ月の空白があって、
時間感覚が狂ったりしないのかとちょっと不思議に思ってしまいます。



ベトナムは神様を祭り、家族で放生し、
「忘年の祝い」という行事でお酒やジュースを飲んで祝うそうです。



マレーシアは華人社会でのみ、会社の雇い主が従業員を慰労するために飲み会を開きます。



台湾の忘年会は「尾牙」という土地神の祭りに由来していて、かなり大規模なものが多いようです。
企業が社員や出入りの業者を招待したりして何百人という規模になるものはザラで、
すごいものになると何千人という規模で開く会社もあります。

しかし、こうした「表」の忘年会とは別に
親しい友人等と小規模で行われる私的な「裏」の忘年会も存在するようです。



とまあ、調べてみると意外に多くの国で忘年会がされていることが分ります。
忘年会は日本固有のものではなかったんですね。
楽しい会話とおいしいお酒でその年の苦労を忘れる。
考えてみれば、いい催しですね。
これから12月後半に突入し、忘年会の数もますます増えていくと思いますが、
飲みすぎにはご注意を。


それから、うちの店でも忘年会を催しますので、ご都合のつく方はぜひご参加ください。



沖縄と宮崎のお酒の会兼忘年会
日時:12月17日(日)午後4~6時
場所:さしみの魚紳
京都市中京区河原町三条下ル4筋目BALビル東入ル クラリオンビル1F
HP:http://www.osashimi.com/
会費:6000円(料理・お酒代込み)



参加ご希望の方は来店時に直接お申し付けいただくか、メール、電話にてお申し込みください。
皆様のご参加をお待ちしてます。
料理の都合上、12月15日(金)を申し込み締め切りとさせていただきます。



日本酒BARあさくら
京都市中京区木屋町御池下がる一筋目東入る大久ビル2F
Tel/FAX:075-212-4417
mail:
yoshias5@hotmail.com  



今回、忘年会のことを調べるにあたって
「逆欠如の日本生活文化―日本にあるものは世界にあるか」園田英弘編著
を参考にしました。