【綿屋倶楽部(コットンクラブ) 純米酒】
このお酒のデータは…
●蔵元 金の井酒造(宮城県,栗原市,一迫字川口町)
●特定名称ほか 純米酒
●原料米 「蔵の華」(精米歩合 60%)
●酸度 1.5-1.8 ●アミノ酸度 ? ●酵母 宮城酵母
●日本酒度 -2~+2 ●アルコール度 16.0%
●酒造年度 H23BY
ゆるゆるスペックの【コットンクラブ】
4月の第4日曜日は、前線を伴った低気圧の影響で西日本では激しい雨の降る荒れた天気となり、東京でも終日雨が降ったり止んだりの一日となりました。
さて、今週帰宅後にWEBサイト上のSAKE SHOPをチェックしていて、興味を惹かれて取り寄せたお酒がコレ、
【綿屋倶楽部(コットンクラブ) 純米酒】です。
これは、「綿屋」ブランドで知られる宮城県の金の井酒造から、毎年スペックを変えてゲリラ的に出荷される実験的位置付けのお酒で、「綿屋倶楽部」と書いて「コットンクラブ」(=アメリカ禁酒法時代にニューヨークに実在した高級ナイトクラブの名前)と読ませる、チョットお洒落なネーミングになっています。
香りのトーンは中程度で、「わらび餅」のような甘い餅菓子の香りや、「砂糖入りのホットミルク」を想わせる甘味を加えた乳製品の香りがあり、「ほのかに甘く、穏やかで丸く柔和な香り」が感じられます。
口当りは柔らかく、優しく自然な甘味と輪郭のハッキリとした豊かな酸,そしてマイルドなお米の旨味が、とてもバランス良く口に広がってゆきます。
後口にも明快な酸が感じられ、そして程好い甘味と旨味が一体となった心地良い余韻が長めに続きます。
コクやボリューム感も十分で、「柔らかな飲み口で、ホッとさせられるような心落ち着く味わいの、純米酒らしい純米酒」でした。
この「オーソドックスな純米酒」を「ぬる燗」にしてしみじみと呑みながら、「おにぎりの具」にしたくなるようなこんな2品と合わせてみました。
まず1品目は【北海道産「時鮭」の甘塩】です。
春~夏にかけて獲れる鮭は、旬の秋以外の時期の鮭という意味から「時知らず(鮭)」と呼ばれていて、「秋味」よりも脂が乗っているのが特徴なのですが、食品スーパーなどでは一般的に「時鮭」という名前で売られています。
今回は塩分濃度が高い「辛塩」タイプではなく、塩分控えめの「甘塩」タイプのものを買ってきて焼いてみましたが、程好く脂が乗っていて塩加減も丁度良く、おにぎりの具にして食べたらさぞかし美味いだろうなと思わせる味わいです。
ご飯の代わりに「綿屋倶楽部」で包み込んでみると、このお酒の優しい甘味が「時鮭」の塩分を抑え、鮭本来の味を引き出してくれるのですが、それでも若干ながら「時鮭」の塩気の強さの方が、このお酒の穏やかな味わい対して上手になっているような印象が残りました。
もちろん相性としては○と言って良いのですが、「塩鮭」にはもう少し濃醇甘口タイプの純米酒を組み合せた方が、よりいっそう相性度がアップするように思われました。
続いて2品目は【いくらの醤油漬け】です。
「いくら」は鮭の「生筋子」から薄皮や筋を取り除いてバラバラにほぐしたものですが、それを醤油,酒,味醂に漬けた「いくらの醤油漬け」は、「おにぎりの具」としては決して外せない定番アイテムの一つとなっています。
大きめのスプーンですくって頬張ってみると、口の中で「いくら」がプチプチと弾け、そして程好い醤油のフレーバーと魚卵独特の旨味が広がりお酒を誘います。
そのタイミングで「綿屋倶楽部」と合わせてみると、このお酒の自然な甘味と「いくらの醤油漬け」のコクと旨味を伴った醤油味,さらには味醂の甘味とが見事に融合して一体となってゆきます。
こちらは文句なしで◎と言える、お酒がグイグイと進むとても相性の良い組合せでした
話は変わりますが、このお酒の裏ラベルには「日本酒度」と「酸度」の数値が記載されているのですが、「日本酒度-2~+2」,「酸度1.5~1.8」といった具合に、どちらも数値に幅のある曖昧な表現となっていて、これは私の勝手な想像なのですが、この蔵元は「大体これくらいのスペックなので、あまり数値を気にしないでゆるりと呑んでね。」と言いたいのではないかと思います。
こんな「心落ち着く味わいの純米酒」を「ぬる燗」にして「ゆるりゆるり」と呑んでいると、こんな「ゆるゆる」としたスペック表記も「あり」だな,と思えてきてしまうのが不思議ですね…。





























