【嘉美心 純米吟醸 無濾過生酒 冬の月】
●蔵元 嘉美心酒造(岡山県,浅口市,
●特定名称ほか 純米吟醸 無濾過生原酒
●原料米 岡山県産「日本晴」(精米歩合 58%)
●酸度 1.5 ●アミノ酸度 ? ●白桃酵母
●日本酒度 -4 ●アルコール度 16-17%
●酒造年度 H23BY
満月バージョンの【冬の月】
12月の第3日曜日は、日本列島全体に強い寒気が流れ込んだ影響で、東京でも最低気温が2℃まで下がり、この冬で一番の冷え込みとなりました。
そんな寒さの中、師走の街へ出かけて買ってきたお酒がコレ、
【嘉美心 純米吟醸 無濾過生酒 冬の月】です。
これは岡山の嘉美心酒造が、岡山県産の一等米「日本晴」と「岡山白桃酵母」を使って醸した純米吟醸の無濾過生原酒で、モロミを搾る際に圧力をかけない「無加圧搾り」によって、自然に滴り落ちてきたお酒だけを集めて瓶詰めしたものです。
実はこのお酒は、通常は右のような「冬の夜空に輝く三日月」のラベルが貼られているのですが、蔵元の遊び心で120本に1本位の割合で、上のような「満月バージョン」が紛れ込んでいます。
今回はデパ地下の日本酒売り場で、偶然この「満月ラベル」のものを見つけ、「当りくじ」を引き当てたような気分になって思わず購入してしまいました。
香りのトーンは中程度で、「熟したパイナップル」のような果実の香りや、「りんごパイ」を想わせるフルーツ菓子の香りがあり、「ほんのりと甘く華やかで、上品な印象の吟醸香」が感じられます。
口当りは強めで、艶のある甘味と程好い酸,そして膨らみのあるお米の旨味が、味わい全体にやや力強さを与えています。
後口は割としっかりしていて、余韻には旨味と一体となった優しい甘味が、長くそして心地良く続きます。
コクやボリューム感も十分で、「適度なボディで飲み応えがあり、癒されるような甘味が特徴の濃醇旨口タイプ」のお酒でした。
このお酒の個性である甘味とボディを意識しながら、こんな「冬の味覚」2品と合わせてみました。
これは、地元の食品スーパーで北海道産の真鱈の「生たらこ」が安く売っていたのを買ってきて、「冬の月」の特徴である癒し系の甘味との相性を考えて、味醂と砂糖の分量をやや多くして「煮付け」にしたものです。
合わせてみると、予想していた通りお酒と料理の甘味のレベルがピッタリで、そして煮付ける時に加えた生姜の風味により、このお酒の「艶のある甘味」がより「洗練された甘味」へと変化してゆきます。
心身共にリラックスさせてくれるような味わいの、「素敵な甘口同士」の組合せでした。
そして2品目は【あん肝ポン酢】です。ソムリエの世界では、甘口の白ワイン「ソーテルヌ」には「フォアグラ」を合わせるのが定番なのですが、今回は同じ「肝」つながりで「あん肝」と甘口の「冬の月」との相性を試してみました。
「すだちポン酢」をかけて「紅葉おろし」を少し添えて食べてみると、程よく脂が乗ったコクのある味わいで、「肝」独特のフレーバーが口に広がってゆきます。
このタイミングで「冬の月」と合わせてみたのですが、このお酒の艶やかな甘味とボリューム感に包み込まれて、残念ながら「あん肝」の味わいと風味が消えてしまいました。
「あん肝」を酒の肴として愉しむ時は、もう少し「ボディが軽めのタイプ」のお酒と合わせた方が良いようです。
さて、たまたまWEBサイト上で発見して驚いたのですが、この蔵元と洋菓子店のコラボレーションによって、何とこの「嘉美心 純米吟醸 冬の月」を使った「酒ケーキ」が販売されています。
アルコールが約3%含まれていて、NET SHOPのページ上では「【冬の月】の吟醸香と豊かな旨味を、しっとりと焼き上げたチョコレートケーキに封じ込めた贅沢な味わいです。」という風に紹介されていました。
私は基本的に甘い物は苦手なのですが、この「冬の月 酒ケーキ」にはチョットだけ興味を惹かれてしまいますね…。

