■【番地シリーズの酒】第5弾 | ■日本酒と料理の相性を愉しむ…■

■日本酒と料理の相性を愉しむ…■

●季節ごとの日本酒とお酒のアテとの相性を愉しむ【お酒の歳時記】です… ●

【東洋美人 純米吟醸 611

■【利き酒師世界一】のひとり言■  このお酒のデータは…
蔵元 澄川酒造場(山口県,萩市,大字中小川)

特定名称 純米吟醸酒

原料米 萩市大字中小川「611番地の山田錦」

  (精米歩合50%)

酸度 1.5 アミノ酸度 ?

日本酒度 +5 アルコール度 15.8%

酒造年度 H21BY

【番地シリーズの酒】第5弾

 今年は6月14日に、昨年より約1週間遅れて関東地方が「梅雨入り」となりましたが、その翌日から気温がぐんぐん上昇し、週の半ばの木曜には東京の最高気温が31℃を記録して今年一番の暑さとなりました。

 さて、こんな梅雨の晴れ間の週末に選んだお酒は、
【東洋美人 純米吟醸 611】です。


 これは山口県の澄川酒造場の蔵元の澄川氏が、自分が生まれ育った地元の田んぼの番地ごとの「山田錦」を100%使い、そのお米を50%まで磨き上げて醸している「番地シリーズのお酒」の第5弾で、新しい番地のお酒が出荷される度に、私も必ず購入して愉しんでいるお酒です。


 香りはやや強く、「熟したラ・フランス」を想わせる果実の香りや、「綿飴のような甘い菓子類の香りがあり、「上品さを伴なった華やかで甘い香り」が感じられます。

 口に含むと、やや艶のある甘味と輪郭のハッキリとした酸,そしてまろやかな旨味が優しく調和していて、後口には心やすらぐような甘味とややシャープな酸が感じられ、全体的にはスウィーティーな印象が広がってゆきます。

 コクやボリューム感も十分にあり、「芳醇かつシルキーな飲み口で、甘美なフレーバーを感じさせる優しい味わい」のお酒でした。


 これ迄呑んだ「番地シリーズ」のお酒と料理との相性の経験から、今回は「塩味」が強めの酒の肴を2品用意してみました。■【利き酒師世界一】のひとり言■
 まずは
【無着色たらこ】です。

 ご存知のように「たらこ」は「真子」(すけとうだらの卵巣)を塩漬けにしたもので、今回は日本屈指のたらこ加工地である、北海道の「虎枝浜」で加工したものを選んで購入してきました。

 独特の塩加減とプツプツとした舌触りで、思わず「おにぎりの具」にして食べたくなりますが、代わりに「611」を流し込んでみると、たらこの塩味とこのお酒の艶のある甘味が口の中で絶妙に溶け合って、そのまま幸せな時間が流れて行きます。

 思わずお酒がグイグイと進んでしまう、チョット危険でクセになりそうな組合せでした。 

■【利き酒師世界一】のひとり言■  続いては、「塩味」を意識したチーズの

【シャロップシャー・ブルー】です。
 これはイギリス産のブルーチーズなのですが、青かびタイプとしては珍しく鮮やかなオレンジ色をしています。

 さっそく食べてみると、ややねっとりとした食感で、「ロックフォール」etc.と比べると、青かびの刺激や塩味は比較的大人しく、後半の口どけはとても良くて、余韻にはやや濃厚な旨味が感じられます。

 合わせてみると、こちらは「611」の甘味がこのチーズの塩味を優しく包み込んで、そして旨味だけを口の中で継続させてくれるような印象で、おそらくこのチーズには、やや甘めの「ポートワイン」etc.も良く合うのではないかと思われました。


 さて、この「田んぼの番地シリーズ」のお酒ですが、番地毎にそれぞれ少しずつ異なる香味と共に、ユニークなラベルデザインも毎回の楽しみの一つとなっています。

 そして今回初めて知ったのですが、このラベルは実は蔵元の澄川氏自らが描いたものを使っているそうで、なるほど才能のある杜氏には「絵心」も備わっているものなんですね…。