このお酒のデータは…
●蔵元
宮坂醸造
(長野県・諏訪市・元町)
●特定名称
吟醸 生酒
●使用米
「美山錦」 (精米歩合55%)
「ひとごごち」(精米歩合55%)
●酸度 1.3 ●アミノ酸度 1.0
●日本酒度 +2
●アルコール度 15~16%
今宵の一本は、汗ばむ初夏のお楽しみ!
【夏の生酒】です♪
いつの間にかゴールデンウィークも終わって、気温が25℃を超える「夏日」も出始め、吹く風もすでに夏の気配となってきましたが、こんな汗ばむ初夏の季節には、やっぱり冷えた「生酒」が良く合います!
通常のお酒は、貯蔵する前か瓶詰めをする前のどちらかで、「火入れ」という70℃前後での加熱殺菌が行われますが、この「火入れ」を一切行わずに低温で貯蔵したものは「生酒」(本生,生々)と呼ばれます。
「生酒」はとてもデリケートなお酒なので、蔵元での貯蔵の段階だけではなく、蔵から出荷して運ばれる段階でも一貫した低温での管理が必要となります。
したがって、昔の人達は気温が高くなる夏場には「生酒」を呑めなかったわけで、低温での流通システムが整備された今だからこそ楽しめる、ある意味ではとても贅沢なお酒であるとも言えます。
数多くある「生酒」の中から今回選んだのは、長野の宮坂醸造の「真澄 吟醸生酒」ですが、このお酒に決めたのには一つの理由があります。
実はこのお酒は昨年の冬に仕込まれた際に、既に一度「真澄 吟醸生原酒あらばしり」として出荷されており、その時は「搾りたてならではの豊かな香りと鮮烈な味わい」を、十分に楽しむことができました。
その後一切の「火入れ」をせずに、八ヶ岳の麓の「富士見蔵」での約4ヶ月間の低温熟成を経て、初夏の季節に再び「真澄 吟醸生酒」として出荷されたわけですが、その間にこのお酒がどのように熟成し、香りと味わいがどんな風に変化したのかという点に、非常に興味があったからです。
このような「熟成による変化」は、日本酒が持つ大きな魅力の一つと言え、冬場に造られた日本酒は、その後→春→夏→秋と季節の移り変わりと共に、じっくりと熟成して香りや味わいも変化してゆきます。
その変化を、初春の「しぼりたて」,初夏の「生酒」,そして秋の「ひやおろし」として、季節の移り変わりの節目ごとに楽しむことができるわけで、さらにそれぞれのお酒とその季節の旬の味覚を組み合わせることによって、楽しみがより一層広がってゆきます!
さて「真澄 吟醸生酒」ですが、香りは「ほのかに甘やかでフルーティーな香り」,味わいは「インパクトのある芳醇な味わい」で、初春の「しぼりたて」の頃の面影をまだしっかりと残しつつも、程よく熟成が進んでいるという印象を受けました。
「生」という言葉のイメージから、生酒に対してはついつい「フレッシュで軽やか」という先入観を持ちがちですが、よくよく考えると「火入れ」をするかしないかということと、お酒の質が「軽快になる」とういことはあまり関連性がない訳で、こんな芳醇な味わいを楽しめる「生酒」もあるのだということを、改めて認識させられました。
今宵は初夏らしく、「冷奴」や「活きタコのお造り」に合わせてみましたが、ほんのり甘口で比較的力強い味わいのお酒なので、「冷奴」は醤油よりも「ポン酢」で,「活きタコのお造り」も醤油よりも「塩」で食べた方が、「真澄 吟醸生酒」との相性の良さが倍増するように感じられました。
ちなみに「生酒」はとてもデリケートなお酒なので、必ず冷蔵庫で保管することと、栓を開けたら出来るだけ早く呑み切ってしまうことをお忘れなく!
以上、余計なお世話でした?!
