今回の日本酒フェアーの最大の収穫は、数百人ものお客様が熟成古酒のブースへ来られて、各社のタイプの異なる熟成古酒を試飲していただき、熟成古酒の魅力を直接感じていただけたことです。



長期熟成酒研究会では、このフェアーがスタートした第一回から出展をしているので、今年は8回目となります。

スタートのころは熟成古酒の認知度や関心も薄く、多くのお客様がブースの前を素通りされないように、懸命に呼び込みのアピールを行ないました。

苦労の末やっと試飲をしていただくところまで漕ぎ着けても、ちょっと口に含んだだけで、「これは好みではない」と、あっさりと離れていく人が沢山おられ、本当に悔しく、寂しい思いをしたものです。


ところが8回目となった今年は、熟成古酒を求めて、ご自分からブースへ来られる人が多く、わざわざ説明をするまでもなく、お好みの酒を指名されたり、それぞれの蔵元の酒を飲み比べるなど、充分楽しんでいただけました。


また、まだ熟成古酒をご存じなくて、ブースの前を素通りしようとされているお客様に、せめて一口と少し強引にお勧めするケースもありましたが、ほとんどの方は、その酒を一口口にされたとたん「美味しい!」と顔を輝かされます。

そうなると1点だけでは済まず、次々とタイプの違うものを要求されるようになるのです。


また、同じ人が何度も戻ってこられたり、仲間を連れて再びブースへ顔を出されたり、2,30分もブースの前から動かれない人などが何人も居られました。


僕たちは仲間内で、この様な人たちを

           「熟成古酒に嵌(はま)った」

と、密かにほくそ笑んでいます。

今までの経験から

          「熟成古酒の魅力を知った人」

         は、容易に抜け出すことができない

からです。


僕たちは今回のフェアーで、熟成古酒への自信を一層深めることができました。

ブースへお越しいただきました皆様には、一層の応援を期待しております。

             ありがとうございました。