ブログですから、誰でも見ることができるので、こういうことを書くのはどうかと思いながら前から思っていたことなので。
先日、今年から取引が始まったスーパーの担当者に外観は問題ないか?と聞いたところ、
「全然問題ないですよ。赤秀と青秀ですから、そんなに差はありませんし、良くも悪くも消費者は坂田さんが見て分かるほど外観に差を見極めることができませんから。」
末端のお客さんからそう言われるのは嬉しいですが、バイヤーがそういうのはさてどうかと思いましたし、一瞬ムカッとしましたが、それだけ綿密に分けられてるということだと前向きに捉えました。
しかし、確かにその通りです。
選果作業をしている最中に子供から大人まで話しかけられますが、その際に「どうして二つの箱に入れてるのか?」と聞かれます。
「外観の差ですよ」と言うと、「本当だ!」という声と「う~ん、そんなに差がある?」と二つの声がありました。
ここで、疑問が出てきますが、ならばなぜにみかん農家はこんなに綿密に赤秀、青秀などの分ける必要があるんでしょう。
秀品の中で二つに分けるのではなく、昔みたいに秀品、優品で良いのではないでしょうか。
これって一体誰のために分けてるのだろうか?
赤秀、青秀と分けたみかんはそれぞれに価格付けをされて店舗で販売してるわけがない。
おそらくごちゃ混ぜになってます。
価格は赤秀の仕入れ価格を元に販売価格をつけてるでしょう。
そうやって店舗側で必ずリパックするのに、なぜこちらが相当な労力をかけて分けなければいけないのでしょうか。
もちろん、生産のプロとして外観も味もきちんとした物を作る責任がありますが、現在の細かく分かれている等級の分別はあまりにもいきすぎじゃないかと感じることもあります。
私は農家として、赤秀のみかんを多く作ることが収益アップに直結するので、当然そこを目指しますが、流通の転換点が来ている現在において、そんなところまで流通側が考えてくれると、高齢化や人口減の農家にとってプラスになるんじゃないかなと一人考えることもあります。