中間業者は本当に悪なのか? | さかたのみかん

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みかん農家として独立したので、タイトルを変えました。
家業は相変わらず、肥料屋です。

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今年の農産物は他の産業と同じく、100年に一度の不況の波をもろに受けています。

みなさんも、スーパーに買い物に行かれればわかるでしょうが、野菜なんてとんでもなく安いですもんね。

野菜の値段は不景気だけではないのかもしれませんが。

今までも書いてきましたが、みかんもイチゴもそりゃ安いもんです。


そんな中、最近疑問に思うことがあります。

まだ解決していないんですが、市場価格と小売価格の関係です。

私の場合は、お客さんの中に、みかん農家とイチゴ農家が多く、特にみかん農家さんが口にすることがあります。

「こんなに安いときは、仲買や小売店が儲けてる」

これは、かなり多くの農家の中で、真実のように、仲買や小売店が悪のように語られています。

その理由として、毎年スーパーなどで販売されているみかんの小売価格が変わらないことに由来しているようです。

しかし、これって本当なんでしょうかね。


正直、私もこの説をかなり信じていました。

また、私自身現在の市場や仲買さんの在り方に理解できる面と、不満な面と両方の意見を持っていることも事実です。


市場のマージンは周知の事実として語られていますが、私も商売人の端くれとして、商社や問屋の中間業者のマージン率は何となく想像がつくものです。

その感覚では、農家さんが言うほどの高利を設定しているとは思えません。

では、小売店が相当に利益をかけているのでしょうか。

そもそも、農家側が言う、高利とは一体何パーセントくらいのことを言っているのでしょうか。


ある農協出荷のトマト農家さんが言っていました。

「店では2倍くらいの値段で売られている」

これ、どう思います?

2倍と言う数字だけを聞けば、高利と思うでしょうが、農協手数料、市場手数料、仲買の利益、小売店の利益なんかを考えれば、2倍と言う数字は決して高くないんじゃないでしょうか。

もしかしたら、安いほうなのかもしれません。

もっと疑えば、その「2倍」って一体どこから出てきた数字なんでしょうか。

もしや・・・・・・勘?

と疑ってしまうような論拠を元に、農家から小売店までそれぞれが成り立たなくてはいけないはずなのに、一方的に猜疑心を抱いて良いものでしょうか。

これらのことが真実であり、それに対して不満があるのなら、個人で動けば良いはずです。

それが出来ないのなら、全幅とまでは言いませんが、是々非々で信用するべきです。


結局、このあたりのことを知ろうとすることは、農家の販売戦略の手助けになると思うんですが、まだまだわかりません。

もしかして、タブーに踏み込んでますかね?