今年のイチゴ | さかたのみかん

さかたのみかん

みかん農家として独立したので、タイトルを変えました。
家業は相変わらず、肥料屋です。

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すでに去年の話ですが、9月にある地元のイチゴ農家さんとお付き合いが始まりました。

この方もこのブログを見ていただいていて、どうにか私と連絡を取りたいということで、田形フルーツさんに電話されたそうです。

そこまでして連絡を頂いて、感謝感激です。

仮にこの方をSさんとします。



さて、Sさんと無事に連絡が取れて、お伺いしたところ苗にタンソ病が入っているということで、ポットに消毒を潅水したそうです。

そうしたら、根の大半がダメになってしまっていました。

それをどうにかしてほしいというお話でした。



「どうにかしてほしい」と言われましても、私は魔法使いでもなければ、植物の博士でもない、ただの肥料屋でしかないので、「残っている根をどうにかして増やすことしかできない」ということを伝えました。

そして、そのためのうちの資材はこれだということをお話しました。



この時点ですでに定植までに時間がありません。

最初に、3日おきに5回ほど葉面散布と潅水をポットにしてもらいました。

それでも定植時には「少しは良くなったかな」という程度でした。

下の写真はその定植時の写真です。


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ちょっと分かりにくいかもしれませんが、正直言って上からの見た目ではあまり良い状態とは言えませんでした。

それでも根はかなり健全になってきていたので、そんなに心配はしていませんでしたけどね。

(根の写真を撮っていれば、まだ分かりやすかったんですけどね)



それからは葉面散布を1週間に1回、潅水を月に2回に変更してもらいました。

下の写真は12月初旬の写真です。(11月下旬だったかな?)


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かなり樹勢がよくなりました。正直言うと、樹勢が強すぎるくらいです。

春先のあまおうの樹勢くらいになってしまいました。



なんでこんなに樹勢が強くなってしまったのかを説明します。

定植時には、写真でわかるようにかなり樹勢が弱かったんです。

Sさんとの相談する中で、「今から樹勢をつけてしまうと、2番花が遅れてしまわないか。しかし樹勢をつけておかないと、このまま1作終わってしまう可能性がある」という話が出ました。

結局は、樹勢つけることを選択した訳です。

特別に窒素を与えたわけではありません。普通の量を与えただけです。ただ、木を抑えることをしなかったということです。

その結果が上の写真です。

それに加えて、元肥の量が多かったそうです。

更には元肥が多かったのに、袋物の追肥までしたそうです。私としては、液肥だけ使用していればよかったんじゃないかと思うんですけどね。



想像通り、2番花は遅れてしまっています。

しかし今年の場合は、一般的に2番花が遅れていたり、ばらついているためにかなりの痛手ということにはなっていないのかもしれません。

これで反省すべき点は、やはり「苗はきちんと作っておかないと、それから先に良くしようと思っても中々難しい」ということです。

いわゆる、「苗八作」と言ったところでしょうか。



Sさんは「あんなに小さかった苗がこんなになったんだから、良しとしている」と言ってくれました。

イチゴはまだ始まったばかりですが、「sakaturnさんの資材が効果があるのはわかったから、来作は苗から栄養をきちんと与えて、来作こそは高収入を」と嬉しいことをおっしゃってくれました。



このブログを通して、お付き合いが始まった農家さんは数人いらっしゃいますが、地元の農家さんからの要請があったことはやはり嬉しかったです。

ブログを通して私なりの農業観を伝えることが出来ているんじゃないかと思っています。

普通なら、この農業観を伝えるのに数年かかりますが、それを最初に知ってもらってお付き合いできるのですから、ブログを読んでいただいている方々とは深く、長い付き合いができるのではないかと勝手に考えています。



遅くなりましたが、年が明けました。

今年は子供がいる初めての正月を迎えて、楽しかったような忙しかったような正月でした。

私の中で、今年の目標は「ブログの更新頻度を上げる」ということにしていますが、どれだけ実現できるのでしょうか。