直売所 その1 | さかたのみかん

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みかん農家として独立したので、タイトルを変えました。
家業は相変わらず、肥料屋です。

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今回は肥料屋の独り言 ≫(←リンク)で例に出したお客さんの直売所が先週の土曜日にオープンしたので紹介しようと思います。
直売を考えられてる方のなんらかのヒントになれば幸いです。


(まずはその直売所の店舗の写真)        (接客の様子)
田形直売所  田形接客

福岡県南部のことをご存知の方ならお分かりでしょうが、黒木とは黒木町のことで山中の町です。
この直売所は黒木町から下りてきた八女市にあります。
車で20分~30分でしょうか。
一日に売れるであろう数だけを収穫し、この直売所へ持ってきて販売します。
この場所で販売を始めて10年になるそうです。



(陳列の様子 その1)                 (陳列の様子 その2)
田形商品陳列  陳列2

上の写真を見て分かるように販売しているのは、ブドウだけではありません。
この日に置いてあったのは、「桃」「イチゴ」「とうもろこし」「トマト」でした。
トマトはブドウと同じ農家さんが栽培した物ですが、それ以外は他の農家さんが栽培した物です。
特に桃は傷物が安く置いてありました。
この他の農家さんの物は売れた分から手数料を引いてその差額を後日お渡しするそうです。

ブドウを買いに来たお客さんがついでに買っていかれるそうです。



(ブドウ拡大写真)                  (トマト拡大写真)
田形ブドウ拡大  田形トマト

ご覧のように左が本日販売されていたブドウで、右がトマトの拡大図です。

今年は雨がほとんど降っていないので、玉が小さいそうです。
しかし味は抜群においしかったです。

トマトはとにかく味にこだわっているため、水はあまりやりません。本来トマトはそんなに水をやらなくてもちゃんと生育するんです。その分玉は小さいです。
しかしトマトは飛ぶように売れていくそうです。

個人的な見解ですが、ブドウはそもそも18度~19度程糖度が上がりますが、糖度が高いから食べた時においしいとは限りません。

まだブドウの時期としては少し早いですが、今日試食した感想は以下の通りです。
1、口に入れた瞬間の甘さに深みがある
2、飲み込んでしまった後の後味が長い時間残っている
3、もう一個食べたい気持ちになる

ちょっと話はそれますが、私はおいしい果物の基準を判断するのに、上のことを基準にしています。
人間の舌は人それぞれで、「おいしい?」と聞かれたときに何とも表現することが中々苦手でした。
そこで一生懸命考えて上の3つをお客さんに伝える基準にしたんです。

参考までに糖度を計りましたが、19度~21.6度の間でした。


この直売所の客層はほとんどが固定客の方だそうです。
オープンする前はその人達にハガキでオープンする日程を知らせます。その枚数は500枚くらいだそうです。

固定客の層は次の通りだそうです。
1、御中元に利用する人
2、普段の手土産に利用する人
3、自分の家で食べる人

価格は写真のブドウの箱で1箱2,400円です。ちょっとした手土産にはちょうどいいそうです。

商品はパック売りで1パック400円箱売り(パック詰め)で2,000円と2,400円です。
(実はもう1つ箱売りで袋入りの4房入りがあったと思いますが、値段は忘れてしまいました。それはお医者さんなどの見栄えが良い物を欲しい方が買われるそうです。)

どうでしょうか?そんなに高くはないと思うんですがね。
このくらいの値段なら家で食べる分もここで買っても良いかなと思うんじゃないでしょうか。

直売所をするならとにかく味を追求していかなくてはいけません。
今年のように玉が小さくても味がよければお客さんは必ずまた足を運んでくれます。

直売所のもう1つの良さはお客さんと直接会話が出来ると言うことです。
見た目が悪い時にはその理由をきちんと伝えることが出来ますし、いろんな雑談をする中で信頼関係が出来上がります。
最近、元気のある商店街も同じように、店の人といろんな話が出来ることに魅力を感じているお客さんが多いようです。それと同じではないでしょうか。

そしてお客さんからのダイレクトな反応を掴む事が出来る。
このような直売所に買いに来る人は本当に舌が肥えています。その人達の意見はこれからの栽培に大きく貢献してくれるはずです。

今回はこれで終わります。
また何か直売所のことで参考になるようなことがあれば更新していきます。