骨粉 | さかたのみかん

さかたのみかん

みかん農家として独立したので、タイトルを変えました。
家業は相変わらず、肥料屋です。

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昨日、うちが仕入れている肥料のメーカーさんが来てバージョンアップした肥料のサンプルを持ってきてくれました。
液肥はうちで製造しているんですが、固形肥料はメーカーから仕入れているんです。

BSE以降の肥料は牛の骨粉を使ってませんでしたから、どうしても油気が少なかったんです。
以前に記事でも書いたんですが、それが原因でどうしても早効きしてしまうんですよね。

うちのような商系である肥料屋は農協(系統)と同じような肥料を扱っていてもダメなんですよ。
商系から買ってくれる農家さんは、「農協にはない何か」を期待してお付き合いをしてくれるから、特徴のあるものを扱わないといけないんですよね。

今までいろんなサンプルを持ってきてくれて「あぁでもない、こうでもない」とお互い話をしてたのですが、「惜しい!もう一歩!」って所の物ばかりでした。
それがどうでしょう!今回持ってきてくれたサンプルには感激しました。
色と言い、油気と言い現在の原料の状況からして「よくぞここまで」と言わしめる肥料を作ってきてくれました。

その肥料には牛の蒸製骨粉(蒸した骨粉)が15%使われていました。
「牛の骨粉って使えるの?」と思った方もいると思いますが、工場の中で牛専用の機械とそれ以外の機械がはっきりと分かれている所には許可が出ていて、それは九州で2社しか許可が下りてないようです。
そのうちの1つの工場から仕入れることができて、今回のサンプルのような肥料を作ることに成功したそうです。

今までは肥料の原料の表示は使ってるものを表示するだけで良かったのですが、今はそれを何パーセント使ってるというところまで表示しなければならないそうです。
厳しくなりました。

そこで値段を設定するのにメーカーさんに「農協で売るとしたらいくらでしょうかね?」と尋ねると、「農協では販売できない」という答えでした。

その理由を聞くと、「農協の肥料は原価を決めて製造をさせるから、その原価を大幅にオーバーします。だから同じようなものは作れないし販売できません」でした。

そんな肥料を作ってくれたメーカーさんに感謝です。