お正月用の鏡開きなどに使う
「菰樽(こもだる)」の出荷が、最盛期を迎えています!
タイムリーなニュースが飛び込んできました。
ニュース ⇒ NHK 京都 NEWS WEB
(動画 確認できます!)
この最盛期、
我々は 超繁忙期 と勝手に言っています!
いったいどれぐらい 酒樽を巻くと思います?
なかなか大変な数字なんです。
多分、みなさんは
酒樽を巻くだけと思いでしょう。
確かに 巻くだけなんですが、
巻くまでに結構いろいろと準備しないといけないことが多々あるのです。
少し 説明させていただきます。
お酒が入った酒樽は準備が大変!
例えば、酒樽
サイズや種類がいろいろとありますので それぞれどれぐらい必要か予定を立てます。
通常なら、数年の流れを見て今年はこれぐらいは必要だろうと、予定が立てられるのですが、今年はコロナ禍後ということもあり全く予定が立てられないので慎重になりました。
酒樽に詰める お酒も当然ですが算出して組みます。
お酒は造っているのですが 注入分の予定を組み算出します!
菰や縄類に荷札関係なども、
必要な資材や付属品なども繁忙期に必要な分を予定を立てて準備します。
このように、
資材関係が準備されて初めて 酒樽にお酒を詰めることが可能になります。
酒樽にお酒を入れるまでの作業も大事!
酒樽にお酒を詰める際には、水振りをします。
これは、
酒樽に漏れが無いか確認するのと同時に
水を浸み込ませて漏れを防ぐようにする処置です。
水振り後 は 湯振りを行います。
(湯振りの温度は75度ぐらい)
漏れが無いことを確認後、水洗いします。
この確認を経て、お酒を詰めます!
お酒が詰められた酒樽、
直ぐ 菰を巻くことはしません!
さらに、
お酒が詰められた酒樽を 一晩寝かせておきます!
一晩寝た酒樽を翌朝、漏れが無いか確認した後
「菰を巻く」作業に入ります!
このように、菰巻きされる酒樽は
幾度の確認を経て 製品 となっていくのです!
NHKのニュースでは コロナ前の6割回復と伝えていました。
確かに、そんな感じです。
具体的な数字は申し上げられませんが、昨年度以上 2019度未満 という感じです。
酒樽 菰巻きの実演で、お客さんからの質問で多いのが
「どれぐらいで巻けるようになる?」
「どれぐらい 酒樽を巻くのか?」
です。
Q どれぐらいで巻けるようになる?
この質問、すごく多いです。
簡単に答えると、1週間で巻ける人もいるが 最初の男結び練習で断念する人もいるが、3年あれば巻けます!と大袈裟に答えています。実演でお客さんの前で菰巻き しながら お話もするのは3年は必要だろうと考えている。
Q どれぐらい 酒樽を巻くのか?
私の経験ですが、
超繁忙期の一日で 88樽 もの酒樽を出荷したことがあります!
酒樽の種類は大小いろいろありましたが、ズラーと酒樽が並んだ光景は壮観でした。
同じように、先輩に聞いたことがあります。
そしたら 230個ほどあったと答えていました。
当時は、巻き手は十数人もいた。今のように菰はPP菰でなく藁菰だったので、菰巻き作業場は 菰屑 が舞っていたそうです。
それにしても 230個は凄いな!
経験した 88個の時は 6人だった。
どちらにせよ 超繁忙期は
段取り良く 作業指示者の腕に掛かっています!
・・・乾杯!