でこそ

「鏡開き」と言えるようになりましたが、

最初の頃は「鏡割り」と言っていました(汗

 

 

 

通に、木槌で板を叩き割る行為。

板が鏡と言われていようが、割る行為は変わりません!

どうして「割る」が ⇒ 「開く」になるのか?

・・・不思議です!

 

 

これには、

日本的な言霊信仰が垣間見えます!

少し 掘り下げてみました!

 

 

本人は縁起担ぎ ゲン担ぎ が好きな人種のようです(笑

言霊信仰が見れる食べ物の名前と言い換え

縁起担ぎ 験担ぎ(げんかつぎ)

 

 

戸時代も現代でも、

日本人は言葉を大事にする言霊信仰が伺えます。

食べ物や動作から縁起を担いだり験(げん)を担ぎます。

 

酒樽 鏡開き 以外にもたくさんその傾向がみれますし、

テレビで縁起を担ぐシーンなどのCMもあり、大変ユニークで楽しいです。

 

 

 

鏡開き

鏡開き本来は、鏡割りとなりますが、

この意味には 二つ の別のことを指しています。

 

一つは

正月に年神様に供えた鏡餅を雑煮や汁粉にして食べ、一家の円満を願う行事。

この際、鏡餅を刃物で切るのは、切腹を連想させるのと神霊が刃物を嫌うという二つの理由で鏡餅は木槌や手で割るのが一般的です。ですから、鏡切りではなく実際に行っているのは 鏡割り なのです。しかし、割るという言葉は縁起が悪いと思われるので、末広がりでおめでたいイメージの「開く」が代わりに用いられ「鏡開き」と呼ばれるようになったのです。

 

もうひとつは、

祝宴などで 酒樽 の蓋を木槌で割って開ける風習です。

酒樽の蓋を「鏡」にみたてこれを割るので鏡割りですが、やはり割るは縁起が悪いので 鏡開き と言われるようになりました。

酒樽の場合、上蓋を開けるので鏡開きでも通じます!

 

 

食に関しても 色々とあります!

 

するめ を ⇒ あたりめ

刺身 を ⇒ お造り

ふぐ を ⇒ ふく

・・・と、言い換えるのは

日本の忌み言葉や言霊信仰が背景にある縁起担ぎです。

 

 

現代でも 

カツ(勝)丼伊予柑(いい予感)や、市販のチョコレート製品など、食べ物の名前で験担ぎを楽しむ キットカット(きっと勝つ)などたくさん見られ、食の楽しみが広がります。

 

・するめ ⇒ あたりめ

するめ という言葉は する という語が賭け事でお金を無くす意味の「する(擦る)」や、財布やお金を盗む意味の「する(掏る)」を想起させるので縁起が悪いという考えから、「する」を縁起の良い「当たり」に変えて呼ぶようになったのが「あたりめ」という訳です。

 

・刺身 ⇒ お造り

お造りの元は、切り身や刺身です。

「切る」「刺す」という言葉は何となく物騒で死を連想するような言葉ですから、やはり縁起が良くないと考えられます。包丁を使って造作したものという意味で、「お造り」と言い換えたものと思われます。

 

・ふぐ ⇒ ふく

高級魚の代表とされるフグは、時々 ふく と言い換えられます。

これも語感の縁起を配慮しているためです。フグは才能があるんみも関わらず、運に見放された状態である 不遇 を連想するという考えもあるようで濁点をとった ふく に言い換えおめだたい 福 のイメージを強めて言い換えることがあります。

 

・梨 ⇒ ありの実

果物の梨は、ありの実 と言い換えられることもあるそうです。言うまでもなく縁起のいい有りに変えたものです。

 

 

○縁起担ぎは、調理用具にも表れています!

縁起を担いで名称を変えることがあるのは食品だけではありません。

調理用具でも同じように言い換えがあります。

 

・すり鉢 すりこぎ の言い換え

ゴマや山芋をするために使う すり鉢やすりこぎは、一般的な調理用具ですが「するめ」と同じく「する」が入っているので縁起が悪いというふうに考える方もいるようです。この場合も「する」を「当たり」に変えて言うことがあるようです。聞き慣れていない言い方ですが、「当たり鉢」「当たり棒」「当たり木」というように呼んでいるそうで、それらの名称で商品が並んでいるそうです。さらに、ゴマなどの食材をすり鉢ですり潰すことを「あたる」と表現する例も見られます。すり潰したゴマのことを「あたったゴマ」と言うことももあるのは そのためです。

 

 

○忌み言葉 言霊信仰と食品名

縁起が悪いので忌みはばかって伴うのを差し控えるべき言葉を、

一般に「忌み言葉」と言います。要するに NGワード で現代でも特に冠婚葬祭の場では注意が必要と考えられています。例えば、おめでたい結婚式で「終わる」「消える」「切る」などの不吉を連想させる言葉を伴うのは、場にふさわしくないので控えるべきとされるのは周知の通りです。同様に葬儀の場で「再三」「次々」「益々」などの重ね言葉を使うのも不幸が繰り返されるということで避けるべきとされています。

 

 

食べ物の名前の言い換えも「忌み言葉」と同じ思想に基づいていると思われます。

日本には古来から「言葉は言霊が宿っている」という考え、即ち「言霊信仰」の風習があり、言葉に宿る不思議な力によって、実際にその言葉通りの事が起こると信じられてきました。そのため、不吉を連想させる言葉に敏感な方もおおいです。

 

 

食べ物の名前に関して「刺身」とか「ふぐ」と言うのを避けて気を使ったり、おめでたい席にふぐと言ったなど目くじらを立てる必要もないでしょう。現代においては、こんな言い換えもできるよという感じの遊び心で楽しむのがいいかもしれません。

 

スポーツの試合や受験に臨むお子さんに「かつ(勝)丼」「伊予柑(いい予感)」「ウインナー(winner)」。それに受験シーズンになるとたくさん出てくる市販のチョコレート製品などをあげて、験(げん)を担ぐというのも、日本語ならではの食の楽しみ方と言えそうです。

 

・・・乾杯!