速さの図を書くこと
最近のお子さんたちは、むかし以上に図を書きたがりません。
まあ、面倒ですから、仕方ない面はありますが。
ただ、複雑な問題になると、当然のように図を書かないと正解にたどり着きません。書かなくても良いのは、もともと地頭が良い子だけです。
速さの図にはある程度パターンがあるので、何種類か覚えてしまえば、
あとはそれを臨機応変に使い分けるだけです。
成績が上がりやすい子は、間違いを恐れずにとりあえず図を書くことに挑戦します。
成績が上がりにくい子は、
自分の中に「速さの図」の明確な正解が見えないと、絶対に書き始めません。最初から全てがわかっているなら、そもそも図を書く必要がないのですが、どうしていいかわからないと反論して、結局書きません。練習だから間違えていいんだよ、間違えたら教えるから書いてごらん?と言っても書きません。
そうすると、試行錯誤する機会がなくなってしまうので、
正解にたどり着く喜びや、
やればできるんだ!
という自信を醸成することができません。
ここで大きな差がついてしまいます。
サピの解答にはあまり図が書かれていませんが、授業では書いています。
おそらく図を写す時間がなく、式や答えだけを写してしまうんだと思います。
できればきちんと図は書いてきて、家で復習する時に書きながら解いた方がいいですね。
こういった地味な作業が、後から大きな武器になります。
この作業は、国語の読解にもつながることがあります。
読解が苦手な子は、やはり手が動きません。
得意な子は、やはり常に手が動いています。
長文を読む前に、さっと設問を読んで、文章全体から抜き出し部分を探すような問題には、
線を引いたり、○をつけたりしてチェックします。
そして、長文を読みながら、該当しそうな箇所を複数チェックしていきます。
線分図を書かない子は、たいてい長文を読むときにも線を引きません。
とてもきれいな状態です。
「本当に解いたのかな???」
と思うくらいきれいです。
わかってから手を動かす子は、答えを異常に欲しがります。
途中の式や論理性には全く興味がありません。
とりあえず手を動かしながら解く子は、答えよりも論理性に興味があるようです。
もうおわかりのように、手を動かす子は、そのあと類似問題を解けるようになります。
しかし、
手を動かさない子は、類似問題も解けません。
数字まで全く同じ問題で、式を完全に覚えている問題しか解けません。
このように大きな差がつく前に、線分図を書いたり、線を引いたりしてくださいね!
がんばってくださいね!!