
「おい、いつまで寝てんだヨ!」
布団の上から腹を蹴られた激痛で目が覚めた。
見上げると、大きなもう一人のオレが
氷のような目でオレを見下ろしていた。
オレはこれからの生活のことを考えると
目の前が真っ暗になった。
頭にもきたが、自分の2倍もある体躯の
ヤツに立ち向かう度胸もなかった。
仮に反抗したら、コイツがどんな行動に出るかは
知っていた。
小刻みに震えるオレを見て、
「よかったなァ、ケンタくん。死なないで。
これからよろしくね」
大きなもう一人のオレはニヤリと
不気味な笑みを浮かべ、オレの左肩を蹴飛ばした。
「(チーズ、ママが食べたのに)」
大きいもう一人のオレが小さくつぶやいたが、
オレはそれに気がつかなかった。
<終わり>
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