開業記録 日本酒バーのできるまで


お店の内装に参考になる、何かいいアイディアはないか?


ふと、思うところがあり、
引越しの準備で、段ボールに詰めてしまった本の中から、
青木正児の『抱樽酒話』をひっぱり出してきました。


青木正児は、『中華飲酒詩選』などで有名な方ですが、
その青木正児がこの中で、茶室ならぬ酒室の必要性を説いるんです。


この場合、「シュシツ」と読むよりも「サカムロ」と読んだ方が、
何となく雰囲気があっていいように思えますが、
この酒室にヒントはないだろうか、と思ったんですよね。


この文章を読む限りでは、
青木正児が考える究極のお酒の飲み方とは、
陶淵明や白楽天に倣い、「家飲み」に他ならず、
その「家飲み」を突き詰めていくと、
酒室に辿り着くということだとなんだと思います。


さすがに酒室の隣りに湯殿を設けるような真似はできませんが、
今回のお店では、僕なりの解釈の酒室を創ることができれば・・・

通勤電車の中で、そんなことを考えました。