今回は、日本人が編み出した、極めて優秀なスタンダード車にスポットを当てます。



中島は以前、「日本では<醤油>の発明があったが故に、味付けのバリエーションが乏しくなったのではないか」という話を聞いたことがあります。

醤油なる優秀な調味料が、あまりの便利さと万能性で、それ以外の新た発展を飲み込んでしまい、欧米に比べて調味料の発達が遅れてしまったという、皮肉な結果になったとする考えです。

(料理の事は素人なので、適当です…ごめんなさい)



さて、話を自転車に移します。

映像をご覧下さいませ。

ごくごくありふれた、何の変哲もない、普通の自転車です。

ブリヂストン社(おそらく日本製)

24インチ Wループ型婦人軽快車

使用年数 20年超


新車と入れ替えに引き取ってきた物ですが、ギヤ部がやや不調で、サドル高が変えられない等の難点はあるものの、安全上問題が無いということで短距離の移動に使っています。


今回、ペッタンコサドルで乗る羽目になり、まさに中・高校生にありがちな「お猿さん乗り」を実践する事となったのですが、これが新たな「気付き」を生みましたです。



今更ながらですが、この類いの自転車、実に使い勝手が良く素晴らし乗り物である事を再認識させられました。


サドル高を上げずに、短距離な生活圏をスローに走る時、実に優れた万能性と便利さを見せてくれます。


改めてみてみると、道具としての完成度も高いわけですし、デザイン性に富んだ機能美さえ感じさせられます。




荷物を放り込めるバスケット。

発電式ライト。

座り心地のいいサドル。

歩く時と同じ背筋の立ったリラックスポジション。

そして、前に足が抜ける乗降性の良さ、さらにはタフネス。



昨今問題になっている「自転車の歩道走行」でも、この自転車に限っていうなれば、いわゆるフレキシビリティってやつでしょうか、歩道の走行にもちゃっかり適応してしまいそうな、いや、むしろ日本の歩道を走るために作り出された専用車両と言えなくもありません。




日本人は、自転車に乗れる人の割合が高いとされていますが、この自転車の使い勝手の良さがそのまま普及率の高さにつながっているとも思えます。


確認していませんが、二輪の自転車を乗る最終年齢の高さでは、おそらく世界の中でも日本人は群を抜いているのではないでしょうか。

 (その後は3輪車あり、優秀な電動車あり。無敵でしょう)




醤油のごとき、万人に普遍的に受け入れられる自転車を編み出したが故に、日本では、BMX・MTB(アメリカ)や、ロードレーサー(ヨーロッパ)のごとき自転車の新たな発展をなし得なかったのかもしれません。


とはいえ、スポーツ性は低いものの、利便性の高い実用車として発達した日本オリジナルの自転車は、歩道中心の低速走行にはマッチしており、広く普及していったともいえます。

(あくまでも、ルールやマナーを守った走行が前提です。)



一方、外国勢の新しい種類の自転車、すなはち、スポーツ性の高い、スピードの出る自転車は、街中で不用意な使い方をする人間によって少なからぬトラブルを生んでいるのも事実です。




自転車に接する時のマナー、モラルの低さ、そして自転車をスポーツとして見る文化がまだまだ未発達な日本人には、スピードの出る自転車は危険ではた迷惑になってしまうケースが多いといわざるを得ません。





この辺り、スポーツバイクを売る立場の人間として、マナーの悪いスポーツバイク乗りに強い偏見を持ってしまうのかもしれません。(ごめんなさい)




良いバイクと、それを動かす人には「マナー」、「モラル」、「文化」が必要だとするならば、両方がバランス良く進化していく事が明るい未来をもたらすといえるのかもしれませんね。生意気でごめんなさい。でへっ





さて、話は別な展開へ・・・



スポーツ自転車の主流を作り出せなかった事は、この道路事情からいっても仕方の無い事だったとして、逆に、この未発達な道路事情の中でも、うまい事使っていける自転車を発達させた「日本人てば」な人達に、ある種の期待感がこみ上げて来ます。





もしかしたら、「日本人てば」な人達は、このスーパーマシン、「婦人軽快車」を生み出したように、「閉じられた、狭い空間でも、お互いが上手く協調してうまく共存して行く方法を見出す」という問題解決の能力がずば抜けているのではないでしょうか。




世界のグローバル化、インターネットによる情報の共有化、そして地球規模の温暖化。


無限の広がりがあるように思われていた地球も、限りがあり、閉じられた一つの空間として考え始められています。


そして、そこに住む物は皆が運命共同体であるというわけです。



この狭い地球の中で起こり始めた様々な深刻な問題、それらと真剣に取り組む時、「日本人てば」の独特の感性と発想が役に立つ時が来るのではないでしょうか。



自転車好きな、優秀な日本人達が、いずれ地球を救う事を期待して・・・




ところで、当店では「ママ○ャリ」を良くない言葉として、変わりに「マミー号」と提案した事がありましたが、

「ファミリー」と「二輪」を合わせて「ファミリン」なんてどうでしょう。




すいません、最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

銭湯に行ってきます。