妄想です。




自己満足のBLです。




妄想ですから…



「大野さん!」


「櫻井さん

お疲れ様です。


昨日は大丈夫でしたか?」


「はい…

それより


すみませんでした。

もう

あんなに酔ったの始めてで…情けないです」


「ふふっ

自分は良く酔うから大丈夫ですよ


それより

LINE交換しても良いですか」


「もちろん」


嬉しいです嬉しいです


おいおい


ドルフィンライダーって優しいな

自衛官って真面目で堅苦しいイメージだった


それは

大間違いだった


とても

柔軟で優しいし親切!

そして


「いや

昨日気になってたんですけど

上着のボタン…大丈夫ですか」


「えっと

ボタン?」


ジャケットの第一ボタンがピロリン

糸が伸びて

プラリンだ


「それ

直して良いですか…

送った時…見つけて気になってたんです


直しておかないと

取れて

ボタン無くしたら困るだろうな…なんて


直ぐ終わりますから」



「直して貰えるなんて

嬉しいですと言うか


お願いします」



とんでもなくかっこいい

パイロット繋ぎを着ているのに

ポケットから糸に針?を出してニコニコ


本当にスキルが高い


「自衛官はそんなことも

みんな出来るんですか」


「そうですね

自己完結は当然なので

装備一つ一つ確認して

小さな事でも

見逃さない


大きなトラブルになっちゃうんで

気になっちゃうんです」


…装備…か…ボタンも…

俺たちの装備だよな

ボタンの無いジャケットなんて

信用ガタ落ちかもしれない


なんか

反省


でもな…裁縫は確か中学…

あれから諦めて


ボタンが取れたら接着剤で着けてたんだよな…


あんなの

見たら大野さん呆れるだろな


「はい」


「本当にありがとうございます

帰ってきたら

あの

お礼させてください」


「気にしないでください」


糸を歯で切る姿は凛々しい


なんか爽やかに敬礼して

ブリーフィング(編隊飛行の前の打ち合わせ)

に行ってしまった…

かっこいい…



ジャケットのボタン

しっかり付け直されてる

私の宝物になったボタンを


握って

今日は救難隊の取材


途中

倉庫から


輸送機に乗る整備士達を見送り


その青い空に


大野さんが乗る

ブルーインパルスが


あっと言う間に

消えた



ボタンを握りながらその空を見ていた時


救難隊の隊員が…


「櫻井さん


安全な空なんて無いんですよ…

あのパイロット達は

訓練全てが…命をかけているんですよ

身体をいくら鍛えても


…上空…で何かあれば


戦闘機のパイロットの命は…」


そうだった

思わず安全を願って手を合わせてた

救難隊の隊員も


「無事に戻ってきますように」


願ってくれた

ここの人達は命をかけているんだ


あんなに優しいのも

気がきくのも

ボタンの心配しちゃうのも

当たり前の毎日じゃない事を知る人だからか…


なんか

私…大野さんを大好きになってるな


とりあえず

また

あの笑顔がみたい…です