妄想です。




自己満足のblです。



妄想ですから…




とても感じの良い

海鮮の居酒屋

小上がりに案内された


焼き物と揚げ物の香りでお腹が一気に

空いてきた



主役の席とか言われ

大野さんの隣りの席に案内された



パイロットなのに

とても柔らかな香りが…漂う


ドクン


女性隊員もいるが

みんな彼氏に旦那がいると説明された

…牽制かな?


「間違いを起こす心配はいりません。


私は

大丈夫ですから」


なんて軽く答えてたら


「民間のモテる男は違うね」


ワイワイと

冷かさられたが

本当の意味を知ればここにいる

隊員皆様がドン引きすることは

経験上知っている


仕事に支障をきたすから


そのままなんとなく

笑いにかえた


大野さんは…

何も気にしてないような

向かいに座る人と

天気の話しをしている


乾杯のあと

…しばらくして

場が落ち着いてくる


「あの

大野さん

縁がありますね」


私は何を言っているのか?

もう少し気の効いた話しがあるだろう


それでも

大野さんは


「そうですね…」


とても心地よい声で返事が帰ってくる

焼酎の水割りを

とても静かに飲む

箸袋を飛行機に折っている


「それは…T-4ですか?」


「えっ…いや…ただの

紙飛行機…です」



なんだか恥ずかしそうに

下を向いて

喉仏を触る


身体を動かすと

石鹸…柔軟剤…?

柔らかな甘い香りがする


「あの

質問しても大丈夫ですか」


「自分、協力するよう言われてますから

聞いてください」


小さな声で返事が帰ってきた


「あの

ありきたりの質問ですが

ブルーインパルスのパイロットは

夢だったんですか?」


「…夢そのものです


基地の祭りでブルーインパルスの

アクロバット飛行を見て

いつか

自分もT-4に乗りたいと思った


そして

祭りのブルーインパルスブースで

パイロットと握手して

どうしたら

ブルーインパルスに乗れるか聞いたんです


『沢山勉強して

沢山運動して

目が悪くならない生活をすること


そして

ブルーインパルスのパイロットになるって

願う事』


暖かい厚い手で

握手しながら教わった…


昨日のように覚えてます」


「その事を

守ったんですか」


大野さんはニコニコ

頷き


「素直に信じて

守って生活しました


とにかく

透き通る青い空に

何機も揃った美しい飛行をすることが

夢でしたね」


凄いな目がキラキラしてる

箸袋で作った

紙飛行機を二機を持ち

空に飛ばし


「テイクオフ


キュイーン…


…バンクイン


スモーク ボットンロール

櫻井さん


一緒に

これ持って」


「えっ」


手首を握られ


「櫻井さん

これが

2機編隊

最小単位のエターナル


呼吸を合わせるように

飛行機同士のエンジン回転を合わせて

行きますよ…


テイクオフ」


…何これ

紙飛行機を待たされた手首を

優しく誘導され


エターナル…私も…慣れるんですか


「行きますよ…

雲の穴から飛び出します

バンクイン


そのまま揃えて

ボットンロール…


櫻井さんは

背面飛行


自分はスクリュー…

7Gがかかります


体調は大丈夫ですか」


「…あ…はい」



「櫻井さん

紙飛行機を持ってない右手の親指を

押して


ワンスモーク…プシュー

青い空に美しい白いライン」



横にいた相葉さんが


「あははは

珍しく

大野二尉酔ってますね…」



酔って

こんな嬉しい事になるなら

毎日でも

お付き合いしたい


「櫻井さん

次はキューピーット

ハートを作ります


行きますよ…ワンスモーク

親指を押すタイミングを合わせて


そして

背面飛び

よいしょ」


顔が熱い…

手首も熱い


…恋って楽しいことだったんだっけ…