妄想です。





自己満足のBLです。





妄想ですから…お願いアセアセ



ようやくお話を再開させて頂きます。

覚えてますか?

ショパコン目前です。



コンクールに向けて

レッスンに毎日

東山先生が来る


指の位置や姿勢まできっちり見てくる


智くんは

それが苦手らしい


「はぁ

背中が痛い」


「大ちゃん

ロードレースより楽だろう」


智は頰を膨らませ東山先生に




「ロードレースは猫背でも

注意され無いし、減点もないもん」


と少しむくれながら

姿勢を直す


翔は…いつも


めちゃくちゃ可愛い…だよな

くそっ

東山先生さえいなきゃ





食いたい…んだよ…


翔は
心を閉じ込めて
演奏を録画する


「1次の曲

エチュードさOp25-9とさ10-5

でスケルッツオ2番で


締めはエチュードOp25-12でどうかな」




コンクールの1次は

*エチュード2曲

*ノックターンかエチュードの中の一曲

*バラード、舟唄、幻想曲、スケルッツオの中の一曲


から4曲を選ぶ



智がとても明るく走り出しを鳴らす

蝶々のエチュードと言われてるだけあって


キャベツ畑に蝶々が舞う

春のような空気がいい


そして

右手が黒鍵しか使わない…

これも


華やかなファンファーレが鳴る

あちこちに

動物達が冬眠から目覚め

顔を見せる…



東山先生が


「大ちゃんのコンクールへの喜びが伝わるな…

いいかもしれないな


身体が軽くなるな」



そして

スケルッツオ2番

そのまま明るく華やか

そして最後にエチュード25-12

大洋…これは


これからのコンテストへの決意のように

聞こえる…


始めから強く

両手を広げて智くんの手の綺麗さが

際立つ


音がいくつも重なり


少しでもずれると

ボワボワする…らしい

智くんが言っていた


私にはあまり壮大な風合いで

感想は凄いしかない


老夫婦は

違う人を聞けば

大ちゃんのピアノの繊細さがわかると教えてもらったけど


今のところ他の人のを聞いた事がないから

恥ずかしながら

わからない…



とにかく

これ身体だに響いてくる

腹の底から

何か…揺さぶれる


智くんの決意なのか…


東山先生は


「大ちゃんがいいならいいよ…


とても明るく華やかで軽やかだから

指が走らないように気をつけて…


後は姿勢だ」


と言うと

智の背を治し


「見た目はいいんだから

その姿勢で

無駄にするな」


と言うから

智くんがむくれ


「見た目でコンテストに受かる訳無いだろう」


「…芸術だからな

その音に相応しい姿は大事なんだよ


見た目で受からないけど

見た目で落ちるのが芸術


入場から礼


そして

椅子に座るまでの動作


ピアノに触れるまでの時それまでに

10点減点もあるからな


智は


それさえクリアすれば

ファイナリスト間違いないから」


東山先生にはピアノは

かなり信頼されてるようだ


見た目と言うか

礼儀作法みたいのがあるのか…

智くん…苦手そうだもんな


ネクタイとか堅苦しそう


裸で弾いてる時の智くんは美しい


それじゃぁ減点100かな…

誰にもみせねぇけどな