妄想です。








自己満足のBLです。









妄想です。

次の日
翔が入浴出来るか医師が
傷を見に来た


翔は傷を見せながら
昨日の朝の話しをしていた


医師は
「そうですか…展開が早いですね…
智さんは
昨晩は寝てましたか?」

「多分ですが
寝てました…今朝も私より早く起きて
作業していましたが

柔らかな表情を浮かべていました。」


医師は智の作業の邪魔では
なければ
話しをしてみたいと言ってきた

智も先生に話したいと
昨晩言っていたので


すぐに智を呼んできた


智は思い出した夢のこと
翔に赦しを求めたこと
を医師に話した。


医師はその夢は
現実にあったことなのか…覚えていない事なのか
聞かれ

「多分ですが
現実にあったことじゃないかと…」

「なぜ…そう思いました…」

「オムツの確認をした場面は覚えてたんです…
お小水をしていなかったのが…
気になっていたもので」


「そうだったんですか…
翔さんの時も
私が聞いたのもあるかと思っていたのですが…
下のお世話を
随分と頑張ってましたよね…

智さんは
もしかして
お小水の事…薬を出してもらっていた
医師に…何か…」

智の顔が一瞬で
変わる…

智は

いきなり
耳鳴りがして目の前が真っ白になり
床が揺れる…

医師の心配する声が遠くに聞こえる



周りの景色が回る…


「何故…お小水が出てなかった事を
薬を……貰いに…
来た時…話して…くれなかった…んですか」


母を診ていた医師ね顔が
グニャグニャと流れてくる…




智は
「あ…あ…あぁ」

耳鳴りが大きくなるのに…
母を診ていた医師の
声がさらに聞こえてくる…

「あぁ…あ」




智は叫び声をあげながら
意識を消していく…




医師は
本当の智の心の傷を開いてしまった…

医師は倒れた智を寝かせ

翔を呼ぶ

医師は翔に
「私が早まってしまいました…

智さんが…
本当に触れたくなかった
忘れてしまいたかった
傷に触れてしまったんだと思います。


意識を消してしまうほどの
発作にしてしまいました…

私の責任です。」


翔はついさっきまで
柔らか表情を浮かべ刺繍をしていた
智が
真っ白な顔
唇からも色を無くしている姿を見て

医師に
厳しい目を向ける

騒ぎを聞いて駆けつけた
哲が翔の振り上げた手を抑える…
瑠璃は翔の前に立ち
「翔さん
しっかりして
先生のせいではないでしょう!
智さんの心の傷がそれだけ深いんですよ…

落ち着いて…」

翔は膝を落とし
床を叩きながら
「なんで…なんで」
と声を絞り出す。

医師は
手を握り締め

「すみません…私が甘かったかもしれない…
彼は刺繍に夢中になる行動をせめている
だけではない
のは
理解していたのに…」

と頭を下げる。

哲は
「智は…目覚めてくれますか…
智は…」

珍しく狼狽えてる哲に
周りも不安になる…


翔は震えながら
智の冷たい手を撫でる…

医師は
「智さんは
目覚める…はず…

このところ
智さんが
見ていた夢の内容や
話しの中で
思ってたのですが…

若かった智さんは頑張っていたことを
智さんが知ってるはずなので…」


翔は先日の朝のように
智の頭を両手で抱え

唇を頭にあてながら

「大丈夫ですよ…ここにいますよ
私はここにいますよ…」

翔は何度も声を掛けていた…














えーん
ごめんなさい…
ごめんなさい…
智くん…翔くん

もう少しだけ我慢して下さい。