ここ何日か精神が安定していて、とても調子が良い。
この前のバーベキューに続き、家族との再開、そして先日は会社の登山部と、7月は充実した日々を過ごす事が出来ている。
最近インスタを始めた事で、私が何をしているのかが見えるようになったからか、話しかけられる事が増えた。
とはいえ、10人前後くらいしかフォロワーいないので、非常に小規模なコミュニティではあるけれど。
私は基本的に、自分からは人に話しかけない。
いつも話しかけられる側だ。
何であれ、お陰様で、寂しい思いをせずに済んでいる。
自分の心に余裕が生まれると、優しい気持ちになれる。
いつも心の中で吹き溜まる、もやもやした怒りも、今はあまり感じない。
話は少し変わるけれど、今日は仕事中、会社の同僚の躁鬱を患っている子が、とても苦しそうだった。
苦しそうというか、苦しいという事を、私に伝えてきた。
仕事の片付けの為に、その人がいる近くで社用タブレットのログアウト作業をしていたのだけど、その際に、
『今日、やばいです』
と話しかけてきた。
その人とはちょくちょく病気の事でお話をするので、その一言で察した。
私は、
『お手洗いに行ってきてはどうですか?
ここは、私が見ていますから。』
と伝えて、一時的に仕事を変わってあげた。
その人は、少し泣きそうな顔をしながら、お願いします、と言って、席を外す。
10分も経たずに戻ってきて、また、その人と入れ替わり、私は自分の仕事に戻る。
私は、最近、色々な人に助けられていると感じる事が多くて、皆さんのおかげで、今はとても穏やかな日々を過ごす事が出来ている。
しかし、私は、彼女に対して、何かをしてあげる事も出来ない。
仕事のピークが終わった時、その人が目に入る。
黙々と片付け作業をしているその人の、小柄な後ろ姿をみて、私はどうして良いのか分からず、とりあえず何かを伝えたいと思って話しかけた。
何をしてやれる訳でもない。
自分の仕事もあるから、手伝ってあげられる訳でもない。
せめて、あなたの事を気にかけている人はいる、という事だけでも伝えたかったのだけど。
そんな私に対して、その人は何を感じるのだろうか。
早退を進めたら、
『いつも自分の体調のせいで、何回も早退をして、シフターに迷惑をかけている』
と言って、その人は働き続けていた。
あの人は、今、大丈夫だろうか?
私は男性で、妻帯者で、子供もあって、彼女に対して何も踏み込めない。
私はいつも他人に助けられているのに、私は彼女の事を助けられないのだろうか?
そんな事を思う。
人は、病気を患っていても、やはり最終的には自己責任において、自身の行動を決定せねばならない。
彼女も大人で、会社員だ。
仕方がない事だ。
私が女性であるか、ないしは彼女が男性でもあれば、ご飯に誘って、何か美味しいものを食べさせてあげる事も出来るのだろうか。
心を病んでいる時、何はなくとも苦しくて、どうしようも出来ない時の気持ちを、私自身はよく体験している。
その人は、他の人には、伝えないのだろうか?
過去の時点では、私にだけ病気を打ち明けてくれている状態であったが、現在はどうか?
頼れる相手はいるのか?
知っているようで、何も知らない相手に対して、自分に出来る事を考える。
私は、自分の身の回りにいる人達の事を、なるべく守りたい。
誰かの為ではなくて、私の為に、誰かの力になれるという事で、私が強くなりたいのだ。
男と女というのは、いつも第三者から好奇の目に晒されるものだ。
私が何かしようとしても、迷惑であろう。
なのに、なぜ私に苦しい事を伝えてきたのか?
なぜ私に病気を打ち明けてくれたのか?
たったそれだけでも、何か少しは、私に求めているものがあるのだろうか?
もしあるのであれば、それを担ってあげたい。
男女とは難しい。
私は彼女に対して恋愛的な感情はない。
今の私達の関係の中、誰の好奇の目に触れず、何か私に担える役割はないものか?
考えても分からない。
明日、チョコレートでも買って行ってあげようかな。