町屋から歩いて8分程度、
吉村昭記念文学館に行ってきました。
無料、です。
荒川区の図書館の中にあります。
無料にしてはきちんと展示がされており、
自筆の原稿や小学校の通信簿(すべて甲!)、
各小説が生まれるきっかけなど
わかりやすくまとめられていました。
吉村昭は、東日暮里の生まれで
実家は、製綿業を営んでいました。
子供の頃、結核を患い、学習院高等学校、学習院大学へと進学し、そこで後の妻、津村節子と出会うことになります。
ちなみに20の頃、結核により助骨5本を切除する大手術もしています。
少しだけ津村節子のコーナーとして
原稿なども置かれていますが
比較すると、
吉村の一字は、原稿用紙の一マスの半分にも満たないほど小さく、マスを超えることなく、こじんまりと収まったものに対し、
津村節子はどちらかというと、トメがなく、ザッザッと、(私は性格は知らないが)サバサバした印象の字です。
最も私が感心したのは、
当時小学六年のときの吉村の作文。
たしか、芦ノ湖かどこかへの旅行について、
という題名で
普通は、
「今日は、学校の修学旅行で、芦ノ湖へ行ってきました。〇〇□□があって、何何して、とても楽しかったです」
みたいな日記風になるところだが、
吉村のは
「〇〇、そして△△。
これが□□である。
さて、…、これは〇〇であり、」
のように、小説のような文体!!!
やはり小さい頃から
凡人とは違うんだなぁ、、、。
今回トピック展は「冬の鷹を読み解く」でした。
解体新書の刊行に携わった杉田玄白と前野良沢。
対照的な二人の人生を描いた歴史小説についてのパネル、原稿展示でした。
さて、書斎を表現したコーナー。
「ご自由に座って、吉村昭の気分になって下さい」みたいなことが書かれていたので、
誰もいないし、遠慮なく座ってきました。
憧れの書斎。
執筆が捗りそうな、使い勝手の良さそうな机と椅子。
愛用の万年筆は、PARKERのようです。
ここで私は、執筆でなくアンケートに丁寧に答えて
ポストに投函。
さて、ここまで書きながら
実は私は恥ずかしながら
吉村昭の作品を読んだことがありません。
さっそく図書館で借りてこようと思います。
何がオススメでしょうか。