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今回はF、でもF-1。
ニコンの独壇場だったプロ市場に挑戦し、Fの上を行く1番のカメラだと言わんばかりのF-1と言うネーミング(と思えるんですけど^^;)実際に技術陣の総力を結集して作り上げられたシステム一眼レフで、レンズもFDタイプに一新された。


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連続撮影10万回の耐久性能、60℃から-30℃湿度90%の状況での撮影が可能など、プロの要求を満たすスペックを備えていた。




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左端にあるのがニューFD85㎜f1.2L。

キヤノンらしい大胆なデザイン。



しかし、特筆すべきはこのデザイン。
直線を基調にしてペンタ部で絶妙にクロスさせ、その傾斜にCanonのロゴ。
もし、このロゴが通常の位置(正面)にあったら、デザインの評価も違っていたでしょう。  
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ライバル物語

ニコンF2の時代、キヤノンF-1ありき‥
F-1のスタイルについては賛否両論でしたが私は好きでしたね。
しかし、機能面で比較すると隔世の感は否めずF2に分があったのは確かでした。
秒5コマのモードラ、スローシャッター、ファインダーそして何よりボディの耐久性はずば抜けていました。

2台を並べて比較するととても同時代のカメラとは思えないデザインの先進性。
ニコンはFデザインの呪縛から脱皮しようとした、と言われたのに対して、F-1のラインはFに近い物でした。

その状況を苦々しく思っていたキヤノンは時期を待つ作戦に出たのです。
つまりF3の登場を待ち、その個体を徹底的に研究して満を持してnewを登場させたのです。

当時、F3愛用者達はnewF-1の登場を心中穏やかならぬ感情で見ていました。
それは、F3使用者の中にもnewを手にする人が出るほどの状況を呈していました。

防滴ボディ、ハイブリッドシャッター、スポット測光、両優先AE‥
まるでF2時代の反面教師です。。

そして時は流れて‥

現在はF3に分があるようです。
newに早々に見切りをつけたキヤノンに対して、F3は長い間販売されていました。
その事実は、電子化されたカメラが直面する<故障イコール使用不能>という現実に対する安心感でした。
newはハイブリッドだから完全電子化じゃないよ‥との声もありますが、電池を抜いてあのゴリッとした重い高速寄りに限定されるシャッターを押すくらいならF-1を使うでしょう^^

早々にマニュアルに見切りをつけたメーカーと過去の呪縛と古いユーザーの呪縛から逃れられなかったメーカー‥
どっちが商売上手かは言わずもがなですね^^

で、今のF3の評価があるわけです。

そして現在、デジタル一眼が主力になり両社ともその開発にしのぎを削っていますが、
その評価が後世まで残ることはもう無いんでしょうね^^;