表現を重ねていく途中で。 | 日本画家 榊山敬代 オフィシャルブログ 人生こんなもん。Powered by Ameba

表現を重ねていく途中で。


つい先月までは
桜色に染められていた路も

気がつけば
鮮やかな緑色と眩しい木漏れ日へと
塗りかえられて

そして

燃えるように咲いていた
ツツジたちもチリチリと燃えつきまして

いよいよ

初夏の気配を感じはじめているこの頃です。

こちらは
新しい歳をむかえましてから
一ヶ月と数週間が経ちましたが

もう
かれこれ

半年程の月日が流れてしまったのではないかしら…

と。感じてしまうくらい

四月と五月のはじまりは
締切を横目に
制作へ夢中に走っておりましたので

今年のタカヨエネルギーの
残量が気になるところですが…

1日のエネルギーを精一杯使いきりましても
その分新しいエネルギーがチャージされ
交換されていくイメージ…とでもいいましょうか

そのように

今日よりも明日へと
新しく鮮やかに循環していくイメージは
大切にしていきたいものです。。


さて
では

何事に夢中に走っていたのかと申しますと

来月の中旬頃に発売予定の
とある表紙となる制作と

表紙の中身に用いるための
写真を撮影をしたりデザインを考えたり

また 発売に伴う
ポスターや少しのグッツのデザイン制作など

パソコンを用いた作業が
つづいておりましたので

いつもの日本画制作からは
すこしかけ離れた作業ではありますが

とても身になる貴重なお仕事を
経験させていただいておりました。


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いつもならば

作品づくりとは

自らがおもうこと
自らが感じること

自らが納得することへ
正直に向き合うことが

つくることの軸となっていることが
多いわけですが

この度は
自らおもうことはご提案までにとして

選択されていくのは
主となるお方とプロデューサーの方など
数名の方々で決められていくという

絵画表現の世界には無い
デザインをつくりあげていく風景を
心の片隅から眺めていたのでした。

そのような景色のなかで。

そもそも表現とは…
そしてカタチとは…

あらためて

ものづくりの初心へと巻き戻されていくかのようでした。

調べてみますと…


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表現とは
このようなニュアンスなわけですが。

デザインとはわかりやすくシンプルで
表現とは異なるニュアンスなのかな…

と おもうかたわら

切口は違えども最終的にはカタチへと
こしらえていく過程は同じであるとして

そもそも
カタチがうまれて育つまでの流れに
興味を抱いてみたのでした。

この度は
表現とはいいましても

自分以外の方々と
イメージをひとつにつくりあげていくので

それは表現と呼ばないのかもしれませんが

表現するように
デザインできたらな…

というようなイメージは
大切にしたいとおもうのでした。

それは 
たとえば

オーダー制作にも
通じる感覚があるとおもうのですが 

わたしが制作するからには
格好いいデザインというよりも
わたしだからこそ表現できるカタチを
オーダー制作のようにつくりたいとおもうのでした。

けれども

打ち合わせなどですこしの
いきちがいなどがありますと

デザインという制作に
わたしがおもう想いなどは強調してはいけないのに…と

ついつい熱くなってしまうキモチに
反省することも度々でした。

しかしながら
ただ言われたようにデザインする…といった

受け身なキモチだとどうも素直になれず
キモチが入らないとつくれないのでした。

このような心境を
くりかえしながらも

なんとかギリギリ…と
カタチへと進むことができたのは
冷静に対応してくださる周りの方々のお陰でした。

そうして
五月のはじまりに…

すこしずつ
ひと段落して
絵の制作へ戻りはじめたとき。

ふと

わたしのなかのあらゆる原点へと
ふりかえってみるのでした。

今までのわたしを
象ってきた源や
作品がつくりたくなる源とは

ただ技術と知識だけで
絵を描いてきたのではない
ということでした。

それは

ココの
コノアタリの

心なのかなぁ…と

もちろん

芸術の道を極めていくためには
デッサン力や構図と色彩の知識など
歳を重ねても訓練を継続していくことは
芸術に対しての礼儀だと心得ているわけですが

技術や表現方法を
更に高めていく本質とは

歴史上の芸術家や師匠などの
作品やお言葉などはさておき

自らの今
ココの心が

どのような感覚で言葉を表現しようとしているのだろう…

といったちいさな一面も
作家という発信側ならば
常に確認していたいなぁとおもうのでした。

それは
きっと

自分が信じているコトバですから

周りへ口にしてみたら
笑われてしまうかもしれません

けれども
きっと

コトバから言葉へと成れるように
表現をつづけてみたならば

たとえば生前では
あまり認められなかったゴッホのように
時代が流れてから
やっとのことで
伝わる表現もあるかもしれません。。


…新しい歳を迎えると同時に。

この度は表面的では
デザイン的な作業を重ねていたわけですが

この時間が不思議なものでして。

あらためて

表現すること
アイデアの源
ものづくりの源
カタチへカタメテいくこと など

初心に戻していただいたようにおもいます。

本来画家は技術と技法に基づいて
ただひたすらに描いていればよいのかもしれませんが

すこしでも作品の存在へ
幅を広げることができたらとおもいます。


ところで。

今回 表紙のために制作した作品なのですが


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とてもカラフルな素材に
チャレンジしてみました。

制作させていただいた作品など
詳細につきましては

また 来月の発売日に合わせて
ブログからもお知らせさせていただきます。。


さて。

個展に向けての制作状況につきましては

デザインの制作で
ひとまずお休みしていたのですが

先日ようやく
完成いたしました…

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…今は うしろ姿にて失礼いたします。。

まだ描き込みたいのですが 
今週から次の新作へと準備しなければ
イロイロ間に合わないかんじとなってまいりましたのでここまでに…

コチラの新作のご様子につきましては
早速 榊山敬代Facebookページにて
更新していただこうとおもいましたが

個展が近づいてきた頃に
公開予定とのことなので

忘れた頃…秋めく頃でしょうか
ご案内したいとおもいます。


今年もブログの更新が
なかなかできない状況なのですが

Facebookページにて

先日では… 母の日に。。

時おり作品も更新していただいておりますので
お時間ある時にチラリとイイネと
のぞいていただければとおもいます。