文學界の同人雑誌評欄がなくなる…… | 榊邦彦 OFFICIAL BLOG new

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けれど一方で、言葉や愛がまったく立ち向かうことのできない不安や困難も、
また、存在しないのではないか……僕は、今そう思っている。
『100万分の1の恋人』榊邦彦(新潮社)

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 少し前に話題になっていましたが、文芸誌の老舗『文學界』の同人雑誌評欄が、今年一杯でなくなります。
 半世紀以上の間、同人作家を励ましてきた欄だけに、かなり寂しい。

 僕は、現在、ややエンターテインメント寄りの小説を書いていますが、以前は、やや純文学寄りの小説を書いていました〈そもそもの区分けにどこまで意味があるのか、難しいところですが……〉

 はじめて『文學界』の批評欄で作品を批評してもらえたときは本当にうれしかったなあ。10行程度の批評だったけれど、たまたま二ページにわたっていて、友人に「二ページにわたって批評された」と冗談まじりに自慢した。

 それからも、批評されたり、月間ベスト5に選ばれたり、そのたびに、自分の創作の励みになっていた。

 自作の批評された『文學界』は、すべて現在でも取ってあります。
 そういう人は多いと思うのですが……。