嘉右衛門さんは、今の銀座6丁目あたりの生まれ。

身体が弱く長く生きられないのでは?と心配した両親が人相見の大家《水野南北》先生に観て貰う事に。

すると嘉右衛門の、その人相は「天下も取れるし、悪くなれば、とことんまで悪人にもなる“九天九地”の相」と言われ、正に波瀾万丈の運命に翻弄されながら、成功を掴んで行く事になる物語なのですが…………。

父を早くに亡くし、家業の材木屋を継ぐ事になり、父に言われイヤイヤながらも努め上げた南部鉄器の町から実家に帰ると、義理の兄の飲む・打つ・買うの、放蕩三昧で、実家は火の車、借金の山。

その借金は一万両を超えていた。

今で言うと、1億5千万円くらいだが、価値としては、その数倍😅

働けど働けど、ちっとも家計は楽にならず、いっそ首を括って死んでしまおうかと思うほど辛い人生。

「波瀾万丈なんて、とんでもない。波乱ばかりだ……」

ところが、ある日

何処からか、《四書五経》の本が落ちて来た。

嘉右衛門さんは、幼少期より頭が良く14才で四書五経を読破し、暗記したほど超秀才で、その四書五経の中に書いてある《易経》(当たるも八卦、当たらぬも八卦の占いね(^^))で、漢文をスラスラ読み解き、借金を返すヒントが無いかを占った!

「そんな、まさか大地震???」

とんでもない大地震が来る事が判ったのだが、自分でも信じられなかった。

混乱しながら、ふと妻が騒いでた事を思い出した

妻の《くら》(名前です😊)が、「浅草は浅草寺の門前で水が玉の様に湧き出てますよ」「銅金の水瓶から変な音がする」「壁の磁石に付けといた金物が全て落ちた」そして「ナマズかやたら獲れてるから、夕飯はナマズ」など、言っていた事が頭を巡り、既に異常が起きてる事に気が付いた。

「なんて事だ!間違いなく地震が来る!」

易経で出た卦を確信した嘉右衛門さんでしたが、どうすれば良いのか狼狽してしまい、部屋の中を足速に何往復も歩きまわった。考えに考え、畳の縁のなぞり歩きに変えた時、次に取るべき行動を思い付いた!

「地震がくれば町中の建物は倒壊する。復興の為に必要な物………そうだ!材木だ!江戸中の材木を出来るだけ買い占めよう!………しかし、材木買うにも先立つ物が無い………!どうしたらいいんだ…………」

そして、父の時代から付き合いの深い鍋島藩の御家老の所へ金の無心に行くのだが……………

《つづく》

THE REDFACE PRODUCE VOL.85
高島嘉右衛門列伝3 〜横濱之龍神〜乾惕編(けんてきへん)

劇場 関内ホール・小ホール

2022年6月10日金曜日
18:00開場 18:30開演
全席指定席¥6,600

2022年6月11日土曜日
13:00開場 13:30開演
全席指定席¥6,600
🔴打ち上げ付き指定席¥14,000🔴
(演者の参加者は、榊原利彦・山口仁・高橋孝輔、他  お席に限りがございます。お早目にご予約くださいませ)

予約

http://ticket.corich.jp/apply/140081/002/

さて、さて、さて、さて。

先日の七慟伽藍公演の熱が覚めぬ中ではございますが、期日が迫っておりますので、次回公演のお知らせをさせてくださいませ。

いよいよ、高島嘉右衛門列伝3 上演決定いたしました。

高島嘉右衛門と伊藤俊輔との運命の出会いが遂にー。

1866年から1868年の激動の二年間を描きます!

【高島嘉右衛門列伝】は、横浜を作った男高島嘉右衛門と、倒幕し、明治維新を果たした長州藩士達と、この、日本の近代化までを描いた物語です。
時にコミカルで、時に鋭く、この国の未来を見据えた、恐ろしく頭の良い男達。
吉田松陰、高杉晋作、桂小五郎、井上馨、伊藤博文、久坂玄瑞、坂本龍馬、そして彼等の未来を占い、ほぼ100%の的中率だった高島嘉右衛門。
時代が動く時には、必ずフィクサーが居る。
そして今こそ、この国の現状と、この時代を比べてみる機会!
歴史が苦手な方でも、話を追えば良く解るストーリー!
教科書の歴史が、本当の歴史では無い!
玉記の脚本が冴え渡る100分の物語りを是非、楽しんで下さい

キャスト

榊原利彦
鈴木杏樹

山口仁

串間太持

川本淳市

川原英之
飯野雅

高橋孝輔
小黒雄太
三井伸介
冨澤十万喜

どうぞご期待ください。