岡山県井原市から広島県福山市に向かいました。

福山市といえば、童謡詩人・葛原しげる先生の出身地です。


葛原先生は『ニコピン先生』とも呼ばれていましたね。
それは、「子どもはいつでもニコニコピンピンと願い自らもそうありたいと願っていたから」だそうです。


葛原先生は、盲目の琴の名手・葛原勾当の孫に当たる方で、説明が書かれていました。






階段を上ると「葛原しげる生家」がございます。




門の手前、左側には葛原先生の代表曲『夕日』の歌碑がございました。

1921年(大正)10年の作品です。



毎年、命日の12月7日には「ニコピン忌」が行われ、歌碑の前で子ども達が元気に歌うそうです。



  『夕日』 葛原しげる 作詞
        室崎琴月 作曲

 1 ぎんぎんぎらぎら 夕日が沈む
   ぎんぎんぎらぎら 日が沈む 
   まっかっかっか 空の雲
   みんなのお顔も まっかっか
   ぎんぎんぎらぎら 日が沈む

 2 ぎんぎんぎらぎら 夕日が沈む
   ぎんぎんぎらぎら 日が沈む
   カラスよ お日を追っかけて
   真っ赤に染まって 舞って来い
   ぎんぎんぎらぎら 日が沈む



最初は「きんきんきらきら」であったそうですが、小2の長女「夕日は『ぎんぎんぎらぎら』でしょう。『きんきんきらきら』は朝日でしょ。」と言われて変更されたそうです。

子どもの感性は素晴らしいですね。


そして、生家です。

 




葛原先生はお父様の薦めで、盲目の琴演奏家・宮城道雄先生と親交を結ばれたそうです。

宮城先生の代表曲といえば、筝曲「春の海」が有名ですね。

「春の海」は小学校における音楽の観賞用教材として指定されているほか、特にお正月には、テレビ・ラジオ番組や商業施設等でBGMとして使用されていますので、皆様もきっとご存知かと思います。


葛原先生は、小学校や幼稚園向けの唱歌とは別に、家庭向きの子供のための歌の必要性を考え、当時ピアノよりも一般家庭に普及していた箏を伴奏に、宮城先生とのコンビで多数の童曲を発表されたそうです。

これからの時代を担う子ども達にとってどのような音楽が必要か、幼稚園や学校、また家庭でどのような歌を歌うべきか、私達も大切に考えたいと思います。