今まで全く存じませんでしたが,これはとても興味深い取組ですね(๑˃̵ᴗ˂̵)

 キャビアはフォアグラ・トリュフと並んで世界三大珍味の一つとされます。僕などはイクラや数の子も同じくらい美味しいのではないかとも思いますが,確かにキャビアが大変な美味であることは間違いの無い事実といえるでしょう。かつて永田町にあったビュッフェレストランではキャビアも取り放題でした。「こんなに沢山頂いて良いのだろうか」などと済まない思いを感じながら,それでもお皿に山盛りしてクラッカーに載せて賞味したものです。

 そのキャビアというのはチョウザメの卵です。そのチョウザメはロシアのアムール川やカスピ海などで漁獲されるほかに各地で養殖も行われていることは有名ですが,茨城県でもキャビアのために養殖が行われているというのは寡聞にして存じ上げませんでした。上記のビュッフェレストランが閉店になってから僕もキャビアとは随分とご無沙汰しておりますが,もう少し経つと或いは久々にキャビアを賞味出来る機会を持てるかもしれません。また「茨城名物キャビア」というブランドが確立すれば,それは茨城県の漁業活性化にも大いに役立つことでしょう。とても楽しみです(ღˇ◡ˇ*)♡

 そして今回,キャビアではなくチョウザメのほうを漁業資源として活用する取組の一環として,水戸市で試食会が行われたのですね。チョウザメの身を活用するというと「漁業資源を無駄にしない」という消極的な意味合いを感じてしまいそうですが,実はこれは歴史的には非常に妥当な取組です。過去のヨーロッパではキャビアよりもチョウザメの身のほうが食材として親しまれ,しかも高級食材とされていたのですから。既に古代ローマにおいて,チョウザメの身は高級魚として大変な人気を持っていました。これに対してキャビアの普及は随分と遅れたようです。ロシアでこそ13世紀後半から食べられていましたが他国への普及したのはかなり最近のことで,美食家として知られたフランス国王ルイ15世(1710~1774)がロシアからキャビアを献上されるも見たことも無い食材に困惑し,気を取り直して食べてみたもの「美味しくない(  ´・ω・)」とあまり高い評価をしなかったという話が今に伝わっています。

 ヨーロッパではチョウザメの身は焼いて頂くことが多いようですが,水戸の試食会では餃子・パイ包みなどの他にサンドイッチの具材にもしたようで,一体どんなものか興味津々です。将来的にはキャビアに留まらず,チョウザメについてもアンコウと並ぶような茨城県の名産品に出来たら素敵ですね。「常陸国ガストロノミー」の代表の西野正巳氏の言うとおり「茨城に来なければ食べられないものにするなど、観光にもつなげたい」と,僕も大いに夢を膨らませているところです♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



チョウザメの肉を新たな名物に 考案した料理の試食会 水戸