美味しそう😋 ヨーロッパにも深川飯があるのですね٩(๑˃̵ᴗ˂̵๑)۶ °

 東京の名物料理に「深川飯」というものがあります。「アサリを煮込んだものをご飯に混ぜる」という混ぜご飯形式のものと「お米とアサリを炊き込む」という炊き込みご飯形式のものがあり,後者を「炊き込み」と呼ぶのは当然として,前者については「ぶっかけ」とも呼ぶのだそうです。恐らくですが,混ぜずにアサリの煮込みをご飯の上に掛けるだけで頂くものから取られた呼び方でしょう。僕の子供時代には見掛けたことの無いお料理で当時の僕は名前しか知りませんでしたが,最近では東京駅や上野駅の駅弁にも「炊き込み」のほうの深川飯が登場し,気軽に頂けるようになりました。貝の苦手な方を別にすれば誰からも好まれる,実に美味しいお料理だと思います。アサリには仄かな甘味がありますが,そういった駅弁もその甘味がしっかりと感じられるように極めて巧みに調理されているので,皆様も何かの折に是非召し上がってみて下さい(^^♪

 さて,深川飯が存在するのは日本だけだと思っていたら,どうやらそれは誤りだったようです。今回,庭乃桃氏が「アロス・コン・アルメハス」というバスク地方の炊き込みご飯を紹介して下さっています。バスクというのはスペインの北部(一部はフランス領)に位置し,日本では「フランシスコ・ザビエルの故郷」として有名な地域ですが,世界的には「スペインでも特に食べ物の美味しい地域」としてよく知られています。最近では日本でも「バスクチーズケーキ」などというお菓子が人気ですね。
 こちらのお料理はどのようなものなのでしょうか。名前を見てみるとスペイン語で"arroz"は「米飯」「お米」,"con"は英語の"with","almeja"はアサリ("almejas"は複数形)という意味ですから,ズバリ「アサリご飯」という名前がついているのですね。一体どんなものなのか興味津々と云ったところです。早速,詳しい作り方を見ていくことに致しましょう(^^♪

 まずはアサリの砂抜きです。海水と同じくらいの濃度(水200mlあたり塩小匙1程度)の塩水を作ってボウルに入れ,そこにアサリを入れたザルをそのまま浸して上からアルミホイルをします。そのまま1時間程度すると砂は抜けているので,アサリ同士をこすり合わせて流水で洗い再度ザルに入れて水を切っておきます。次に野菜を切ります。まずピーマンのヘタと種を取り,その後ピーマン・玉葱・大蒜を微塵切り。パセリも細かく切っておきます。そしてフライパンに大蒜とオリーブオイルを入れて弱火に掛け,大蒜の香りが立ったら玉葱とピーマンを加えて中火にして炒めます。全体にオリーブ油が回り玉葱とピーマンに艶が出たらアサリを入れて白ワインを振り,蓋をして火を強めフライパンを揺すりながらアサリの口が開くまで加熱します。そして無事に口を開いたら一旦火を止めてアサリを取り出してしまいます。フライパンには研いでいない米を入れて弱めの中火でアサリの煮汁を馴染ませながら炒め,米が透明になったら水を注いで軽く塩胡椒して全体を混ぜ,煮立ったら蓋をし弱火にして,焦げ付かぬよう時々箆で全体を混ぜながら炊飯します。フライパンの底からチリチリという音が聞こえてきたら火を止めて全体をかき混ぜ,撮り出しておいたアサリを再投入して火は付けず10分ほど蒸らして,お皿に盛ったらパセリを散らして完成です。

 日本のものとはかなり違いますが,こちらの美味しそうなアサリご飯もまた深川飯の一種であることは間違いありません。深川飯には「アサリとお米を使う」以外の決まりごとはありませんし,こちらの「アロス・コン・アルメハス」はその条件をちゃんと満たしていますよね♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
 何かの折にこちらの「ヨーロッパの深川飯」を頂いて,東西の食文化の意外な共通点を感じるのも楽しいのではないでしょうか?( ・ᴗ・ )?



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