かつて親しんだ夢の世界を再び感じさせてくれる,素晴らしい展覧会が開催されるのですね。是非足を向けたいと思っております(ლ˘╰╯˘).。.:*♡

 子供時代の僕にとって,百貨店というのは憧れの場所でした。豪華な建物の中に宝物のような高級な商品が並び,まるでお伽噺に出て来る西洋のお城の舞踏会に迷い込んだような気分を感じたものです。母のお買物についていくたび,僕はいつもウットリとした幸せな思いを味わっておりました(ღˇ◡ˇ*)♡
 そして家に帰って来てからも,そのような幸せな思いが続くことは稀ではありませんでした。当時はお中元やお歳暮という習慣が非常に盛んで,皆が色々な品物を贈ったり贈られたりしたものです。当然ながらそれらの贈り物は街一番の高級店つまりは百貨店で購入されたもので,東山魁夷のデザインした地元百貨店の包装紙に包まれた沢山の箱は何だかお城の王様からの下されもののように感じられてならなかったのが,今も懐かしい思い出です(◍•ᴗ•◍)

 嬉しいことに地元の百貨店は今も健在で,僕は帰省時には必ずお邪魔するようにしております。とはいえ最近は帰省をする機会も少なくなってしまっておりますが,この夏は東京で東山魁夷の作品を一挙に鑑賞することの出来る展覧会が開催されるということで,帰省せずとも少年時代の幸せな思いを感じることが出来そうだと嬉しく感じております。
 東京・広尾の山種美術館は近代日本画を専門にする美術館で東山魁夷の作品も多数所蔵されていることは有名ですね。幾つかの作品については僕も既に鑑賞させて頂いております。その山種美術館で今回は「没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」という,同館の所蔵する彼の作品全てを一斉に展示する企画展が開催されるということです。当然ながら夏をテーマにした作品ばかりではなく,僕の大好きな「年暮る」などの作品も展示されるということで,こうして文章を書いているだけでも期待が高まってしまう思いです。また同展ではそれらとともに歌川広重の「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」・横山大観の「夏の海」・川合玉堂の「早乙女」など,観る者に涼しさを感じさせてくれる作品も併せて展示されるということで,恐らくは酷暑になるであろう夏の日々にひと時の涼しさをも感じられる展覧会になりそうですね。

 こちらの「没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」は2024(令和6)年7月20日から9月23日まで長期開催されるということで,それなりに時間的には余裕を持って訪問出来そうです。幼い頃に感じた夢の世界に再び浸れるのを楽しみに,是非お邪魔したいと思っております(^^♪
 因みに同展の会場である山種美術館からはバスを巧みに活用すると六本木の森美術館への移動も難しくありません。その森美術館では2024(令和6)年9月1日まで「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」という,これまた注目すべき面白そうな展覧会が開催されています。山種美術館は17時で閉館ですが森美術館のほうは22時まで開館しているので,うまく予定を立てて両方の美術館をハシゴしようかなどと,美術三昧にも今から大いに期待しているところです♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



特別展「東山魁夷と日本の夏」山種美術館で - 大作《満ち来る潮》をはじめ、所蔵する魁夷作品を全点公開