水郡線の沿線で育った美術好きの鉄道ファンとしては,興味津々の展覧会です(⋈・◡・)

 僕は鉄道に深い縁を持って育ちました。僕の実家の目の前は貨物駅で,小学校高学年時代に貨物線が廃止になるまで毎日,丁度学校から帰宅する頃に行われていた入替作業を見て育ったものです。中には聞いたことも無いような遠くの駅に常備されている貨車も混じっていて,そこは一体どんな所なのだろうなどと空想を広げたことも覚えています。また貨物線の他にも自宅のすぐ傍をJR水郡線が,そして母方の祖父の家のすぐ傍をJR常磐線が走っていて,こちらの両線は今も現役です。多くは自宅で,そして時にお泊りに行った祖父の家で夜中に目を覚ますと列車の走る音が聞こえ「あぁ,今日も夜汽車が走っているのだな。あの列車に乗って帰宅する人や旅する人も居るのだろう」などと柄にも無く詩的なことを感じさせられたりも致しました。僕は小学校時代からの鉄道ファンですが,そうした経験もまた僕の鉄道趣味に影響を与えているに違いありません(๑•ᴗ•๑)

 そんな少年時代を過ごし,そして今は美術を好きになった僕にとって,是非観賞すべきと言える展覧会が開催中であることを知りました(๑˃̵ᴗ˂̵) 久慈郡大子町大子の,常陸大子駅すぐ傍にあるイベントスペース「ダイゴフロント」で現在「佐々木麻里展示会」という,2024(令和6)年で水郡線全線開通からちょうど90年にあたるのを記念した,その名のとおり佐々木麻里氏という女流画家による個展が開催されています。僕は勉強不足で作者の佐々木氏については今まで存じ上げませんでしたが,同氏は福島県石川町ご出身で,高校や専門学校への通学に水郡線を利用していたという方です。元々は漫画家志望でしたが,2014(平成26)年にたまたま水郡線乗車中に大雪で列車が止まってしまい長時間車内に閉じ込められてしまったことを切っ掛けに鉄道の有り難さを実感し,また先輩画家から「漫画よりも画家に向いている」というアドバイスを受けたこともあり,水郡線を応援する連作画を手掛けるようになりました。現在では同氏は自ら「水郡線応援画家」と称しておられます(以上,2023/05/05付「福島民報」を参考にさせて頂きました)。
 具体的な作風としてはマンガ家であった前身から細密なモノクロ画を得意にしておられるとのことで,制作にあたっては太さ0.3㎜のシャープペンシルを使用するのだとか。写真を見る限り同氏の作品には何処か版画のような雰囲気も漂っていますが,これは刃物にも匹敵するほど細い線が描かれていることによるものでしょう。また作品の画題には「ホームで駅員と女子高生が話す様子」「畑仕事をしている人と列車」といった鉄道と地域との共存を取り上げられているということで,そんなことを伺うと「どんな作品なのかな。是非観てみたい」という思いに捕らわれてしまいますね。今回は一部の作品を色鉛筆で彩色することで新たな境地にもチャレンジしておられるということで,僕としてはますます興味を掻き立てられているところです(ღˇ◡ˇ*)♡

 実のことを申し上げると,僕はJR水郡線の走るさまについては何度も目にしておりますが,同線沿線には親戚や所用があったわけでもないので同線を利用した経験はあまりありません。当然ながら,同線を走る車両についてはある程度知っていても駅の様子について詳しいことは存じません。せっかくの地元の鉄道なのに,これは非常に残念なことと言わざるを得ません(・ω・`)
 そうした知識不足を補いつつ,かつ郷土を題材にした絵画を鑑賞するというのは非常に興味深い体験になりそうだ。僕はそう感じています。そのようなわけでこちらの「佐々木麻里展示会」,是非観賞してみたくて堪りません(⁎˃ᴗ˂⁎) 2024(令和6)年3月31日まで開催中ということで何とか時間を作れないものか,僕は今,そのようなことを考えているところです♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



水郡線開通90周年記念「応援画家」佐々木さん展 「ダイゴフロント」で31日まで(茨城・大子町)