なかなか観られない諸作品の展示,とても興味深いので是非お邪魔したいと思っております(๑•ᴗ•๑)

 僕の文章をお読み頂いている皆様は,僕が美術好きであることについても既によくご存じのことに違いありません。週末などに時間があれば勿論のこと,時間が無い平日であっても何とか無理をして時間を工面し美術鑑賞に出掛けたりしております。最近では「平日でも美術鑑賞に行けるように,自分の分身が3~4人欲しい」などと半ば本気で思ったりしております。もっとも,分身が何人居ても「誰がどの展覧会に行き,誰が我慢して仕事をするか」で大揉めに揉めるであろうことは間違い無いのですが・・・

 そのようなわけで,僕は都内の美術館にはよくお邪魔しております。あちこちに参りますが,上野や六本木の美術館の門を叩く機会が比較的多いと言えるでしょう。具体的には上野ですと国立西洋美術館・東京国立博物館・東京都美術館など,六本木ですと国立新美術館・森美術館・サントリー美術館など。いずれの美術館でも素晴らしい展覧会が頻繁に催されていて,僕は「東京に住めて本当に良かった(ღˇ◡ˇ*)♡」としばしば感じさせられています。とはいえ,僕は美術館に何度もお邪魔している一方で,その美術館の所蔵品をしっかり観ているかといえば実は観ていません。いきなりこのように申し上げても判り辛いので,少々説明させて頂きましょう。もともと美術館というのが美術品を展示して人々の鑑賞に供する場所なのは皆さんご存じのとおりですが,美術館の役割というのはそれに限られるものではありません。優れた美術品を収蔵し,痛まぬように維持管理しつつ必要に応じて補修し,更には専門家である学芸員が研究を行う機関でもあります。国立新美術館は美術品を全く所蔵していませんがこれは例外中の例外,そのため海外からは国立新美術館は本当に美術館なのかという声もあるほどで,同館の英語名を"THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO"といって"museum"という言葉を含まないのもそれが一因でしょう。

 この「所蔵品を観ていない」ことについて,国立西洋美術館と東京国立博物館とに関しては明らかに僕の責任です。両館では常設展も開催されていて,企画展にも劣らぬ充実した展示が行われているのですから。僕も両館の常設展を訪ねてその充実ぶりには舌を巻きましたが,どうしても「今日は企画展を観よう」「常設展は次の機会に」などなどと先送りしてしまう悪癖が有ります。実際には常設展であっても所蔵作品が全部展示されているわけではないので,こんなことを続けていると折角の優れた作品を鑑賞しないまま倉庫に仕舞われて鑑賞の機会を逃してしまうのですが。しかしそれ以外の美術館については,所蔵品を鑑賞していないのは僕のせいではありません。そもそも美術品を所蔵していない国立新美術館は当然として,東京都美術館・森美術館・サントリー美術館では作品を所蔵はしていても常設展示は行われていないのですから。このあたり,地方都市の美術館ではそれなりに広いスペースを確保し易いためか必ず常設展示が行われているので「東京では場所の確保が困難なのだ」と,地方出身の僕などは美術鑑賞を本格的に始めたばかりの頃に随分と驚かされたものです。全くの余談ながら,東京都内でも府中市美術館などには常設展示室があって企画展の他に常設展も行われています。僕が子供の頃までは都内のうち23区以外の場所を「東京都下」と呼んでいました。府中市も当然ながらそれに該当するので,比較的広いスペースが取り易かったということなのでしょうか。

 しかしながら,常設展の無い美術館の所蔵作品を観る機会がやって参りました。サントリー美術館で2024(令和6)年4月17日から6月16日まで「サントリー美術館コレクション展 名品ときたま迷品」という,いわば「企画展の一つとして行われる常設展」ともいうべき展覧会が開催される予定です。展覧会名は「名品ときたま迷品」と何やら覚束なそうな雰囲気ですが,これは自らの持つ作品を展示する美術館の,謙遜を込めた一種のジョークでしょう。エミール・ガレの花瓶「カトレア」や江戸時代の能装束などをはじめ,有名な重要文化財「泰西王侯騎馬図屛風」などが展示されるというのですから。こちらの記事には上記3点を含む13点の作品写真が紹介されていますが,どれ一つとして「迷品」は混じっていません。むしろ「早く鑑賞したいぞ」と胸が高鳴って来そうな作品ばかりです。

 この記事を読んだだけで,僕は4月が今から待ち遠しくて堪らない気分です(๑˃̵ᴗ˂̵) サントリー美術館の所蔵作品展,きっと素晴らしい美術体験が叶うに違いありません♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



サントリー美術館のコレクション展、国宝・重要文化財や展示機会の少なかった作品を公開