とっても素敵(ღ✪v✪)!!。 是非この目で鑑賞し,そして手に取り実際に使ってみたいカップだと感じます。

 皆様はコーヒーはお好きでしょうか。僕は各種のお茶も好きで日頃はそちらを飲むことも多いので消費量はあまり多くないかもしれませんが,西洋料理を頂いた後や少し長めの休憩を取る時などにはコーヒーを頂きます。また僕は煙草好きでもあるのですが,喫煙時に頂く飲み物といえば断然コーヒーです。これはスモーカーの皆様には瞬時にご納得頂けるのではないでしょうか。煙草にはお茶よりもコーヒーの香りのほうが断然マッチしますよね(◍•ᴗ•◍)

 そんなコーヒーには色々な飲み方がありますが,僕が特に好きなのは濃く淹れたエスプレッソです。その苦味は実に爽やかで,これを頂けば疲れや眠気など瞬時に消え失せてしまう思いが致します。そしてそのエスプレッソを頂く際には「カップを鑑賞する」という楽しみも伴います。先述のとおりエスプレッソは非常に濃いので,普通のコーヒーよりもずっと少量を頂きます。そのため通常のお茶碗ではなく小さなカップで頂くことが多く,それらは美術品としても非常に価値のあるものであることが珍しくありません。ヨーロッパではこのエスプレッソ用のカップを「デミタスカップ」と称し,実用に供するのと同時に鑑賞の対象にもします。この楽しみは,抹茶茶碗やお猪口を実用品として使用すると同時に美術品として鑑賞の対象にもする伝統を持つ日本人にとっては極めて理解し易く,かつ深い共感を覚えるものといえるのではないでしょうか。
 昨年,八王子市夢美術館でそうしたデミタスカップを集めた「デミタスカップの愉しみ」という展覧会が開催され,僕も鑑賞して参りました。実に華やかな絵付けを施されたものが多く,風流人ならざる僕のような者も「これは本当に素晴らしいなぁ(ლ˘╰╯˘).。.:*♡」と感じると同時に,我が家からは少々遠い八王子にまで足を伸ばした甲斐が十分にあったと大いに満足もさせられました。全国を巡回して最後が八王子だったようなのでその展覧会を今から観ることは叶いませんが,これほど素晴らしい美術品についてはきっと再び展示の機会もあることでしょう。

 今回,そんなエスプレッソ用のカップが沖縄で制作され本場イタリアでも高く評価されたというニュースを知りました。そのカップを制作したのは今村能章氏という,糸満市在住の方です。同氏は兵庫県の出身で,沖縄県立芸術大学で陶芸を専攻し飲食店で働いた後に専業の陶芸作家に転身した方です。たまたま那覇市の喫茶店でエスプレッソコーヒーを頂いてその美味を味わったのを切っ掛けに,エスプレッソカップの制作に本格的に打ち込んでいらっしゃるのだということです。今回,その今村氏の制作したカップがイタリアのブランド"BOTTEGA VENETA"の店頭ディスプレイやお得意客への贈り物として採用され,これはつまり「エスプレッソの本場でカップへの目も肥えているに違い無いイタリアの人々から高く評価された」という大変名誉なことに他なりまりません。
 では,今村氏が制作しているのは一体どのようなカップなのでしょうか。こちらの「沖縄タイムス」の記事には写真も掲示されており,その姿を知ることが可能です。生地は何やら厚手で,デミタスカップの薄手の生地を見慣れた者には「お!(。・о・。)!」と言う新鮮な驚きを与えるものと言えるでしょう。外見だけを見ると「これで泡盛や日本酒をチビチビと呑んだら美味しいのではないかな」などとも感じます。しかしこちらのカップは内部に純金が使われているのが,そうした酒器との違いと言えそうですね。これがどのように施されているのか記事や写真ではよく判らないのが残念ですが,この金色は非常に異彩を放っており「凄いぞ」と観る者に感じさせる迫力に満ちています。これは単なる装飾ではなく,カップの劣化を防ぐと同時にエスプレッソの口当たりを滑らかにする効果を持つのだとか。そういえば,八王子で鑑賞したデミタスカップにも内部まで金彩の施されたものが幾つもありました。これはエスプレッソを美味しく頂くのに非常に有益な工夫であるようで,イタリアの人々が「日本人なのにエスプレッソのことを分かって作っている」と評価したことも記事に触れられています。飲食店勤務歴を持ち,また自身がエスプレッソを飲んでその美味しさを熟知した上で制作に取り掛かった今村氏ならではと言えるのではないでしょうか。

 まずは僕も是非,鑑賞したいところです。そして勿論,こちらのカップで実際にエスプレッソを頂いてみたい。先ほども申しましたが,エスプレッソのカップは日本の抹茶茶碗と同様,美術品であると同時に実用品でもあり,鑑賞と使用の双方に供することでその真価を会得出来るように出来ています。そうすることでヨーロッパのデミタスカップで頂くのとはまた違った,心豊かで穏やかな一時を過ごせるのではないか。僕はそんなことを思ってしまいました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



「日本人なのに分かってる」世界的ブランドが認めたエスプレッソカップ 糸満市の陶芸作家が制作
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1113458