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月組鳳月杏さん主演の『NINE』初日を観劇しました。ダメ元で申し込んだ文化村オンラインチケットに当選したのです。

フェリーニの世界

観劇しながら“フェリーニ”の世界だなぁと思いました。『NINE』の原作となったフェデリコ・フェリーニ監督の1963年製作の映画『8 1/2』。学生時代にリバイバル上映された映画を観たことを思い出しました。

 

大昔のことなので細かい内容は忘れてしまいましたが、おもちゃ箱のようなポップなセットのなかで主人公が夢か現実か定かではない数々の受難に巻き込まれ翻弄され右往左往する。そんなストーリーだった気がします。コメディタッチで寓話的な要素の多いストーリーなのに決してハッピーエンドではない。シュールというか掴みどころのない怖さを感じた映画でした。

 

すでに名作と評価が定まっていた映画でしたが、突き詰めると結局感想は「何だかサッパリ訳が分からん」だったです。

 

でね、その当時、サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」とか別役実とか不条理劇と言われるものが流行っていたので「きっと不条理ってことなのだろう。だから訳が分からないのだろう」と何となくウヤムヤに納得した記憶があります。

 

ちなみに今ネットで調べたところ不条理劇とは「人間の生や世界の不合理さ・無意味さを舞台上で体感させる演劇。筋の分かりやすさより、なぜ?という不安や違和感を重視する」ものだそうです。

 

月組の『NINE』は

スランプに陥った鳳月杏さん演じる映画監督のグイドが妻と療養に出かけるがそこに今までの人生で関わった女性たちが出現して‥という展開だったと思うのですが、“過去と現在”“夢と現実”が錯綜して、正直、フェリーニ同様「サッパリ分からん」状態でした。

 

突き詰めて考えるにも体力が要りますから、途中からストーリーを追うことや演者同士の関係性を理解することを諦め、男役が女性を演じていてビックリ、ポップでカラフルな舞台装置がステキ、照明が良い、衣装が斬新とその場面ごとの展開を楽しむようにしていました。

 

舞台上のどこかチグハグで噛み合わない会話もね。鳳月杏さんを中心とした演者の皆さんの熱演もあって「皆がそれぞれ自分の境遇や心情を披露し合っている訳ね。つまり“青年の主張”のミュージカル版みたいなものなのね」と思って観てました。

 

どなたかが『8 1/2』について、過去、現在、現実、妄想と起った出来事を仕分けして見ると分かりやすいと書かれていて“なるほど!”と思いました。フェリーニも「理解?この映画は理解するものじゃない。感じるものだ」と話していたそうです。

 

そして『8 1/2』同様、『NINE』もまたトニー賞10部門でノミネートされ5部門で最優秀賞を受賞し全世界で何度も上演され続けている人気のミュージカル作品なのですよね。つまり大勢の人に素晴らしいと評価されている演目ということ。

 

きっと演劇愛好家の方々は単純明快なストーリーより、観劇後にもやもやした気持ちが残りその気持ちを引きずって何度も逡巡を繰り返す‥そんな重めなストーリーに見応えと魅力を感じるのでしょう。

 

でもね。おそらく私は宝塚の公演でなければ『NINE』を観ることはなかったと思います。単純な人間なので主人公に感情移入できにくいストーリーは分からないし苦手だからです。

 

やっぱり私はトップスターによるお芝居とショーの華やかな宝塚公演が一番好き‥なのでこの秋の異文化体験の一つになりました。

 

 

つい最近、詐欺メールに騙されてクレジットカードの番号を入力してしまいました。

 

“当選した”“貰える”といった特典で釣って個人情報を入力させる典型的な詐欺メール。まさか自分がこんなに簡単に詐欺メールに引っかかってしまうとは…しかもURLをクリックした時にiPadがちゃんと赤字で警告表示を出してくれていたのです。

その警告を無視して入力を続行するなんて、銀行員の制止を振り切って孫のためにお金を入金しようとするおじいちゃん、おばあちゃんと同レベルの誤ちですよね。自責の念を込めて記録したいと思います。

 

 

騙された経緯と理由

VISAからユニバーサル•スタジオ•ジャパンの貸切イベントの当選メールがくる。

→ 実は以前このイベントに申し込んでいた記憶があったため、メールが来た時点で“結果が来た”と思い込んでしまったのです。更にメールに記載された内容も正確だったので、疑うという選択肢さえなく無条件に信じ込んでしまいました。

 

入場するためには3日以内にURLをクリックしてQRコードを取得するよう記載されていた。

→ “早く手続きをしないと貰えなくなる”と急かせる。詐欺メールのよくある手口ですよね。本来なら変だと気づくべきですが、以前「大人気の貸切公演で落選した人が沢山いるのに当日当選した人が会場に来なくてガラガラだった」というニュースを見た記憶があり、「きっと早めに来場者の人数を把握したいのだろう」と勝手に解釈してしまったのです。

 

画面の指示でカード情報の入力。

→カード情報の入力も個人を特定する為必要な作業と疑問にすら思いませんでした。それどころか、入力したにも関わらずいつまでも「最終確認中」表示のままの画面を見ても詐欺とは未だ気づかず、別のパソコンでもう一度入力し直そうと思ったくらいです。

 

 

カード会社への連絡

でもさすがに再入力する前に不安を覚えネットで調べたところ、VISAのホームページに「当落の回答をメールでは送らない。詐欺メールに気をつけるように」という注意喚起の記載があり、騙されたことに初めて気づきました。

 

日曜日だったのでクレジットカードに記載されたカード会社の電話番号は営業時間外で通じず。直ぐに連絡するためには「カード紛失で利用を止めたいときのみ、それ以外の内容で電話しないように」という24時間対応のおそらく緊急用番号に電話するしかありませんでした。

 

紛失したわけではないので連絡してよいのか躊躇いましたが、月曜日まで待つのは怖くダメ元で電話してみました。自動音声で何段階も「紛失か」と確認されようやくスタッフに繋がりました。

 

対応してくれたスタッフに「ユニバーサル•スタジオ•ジャパンの貸切イベントに当選したというメールが来てカード番号を入力してしまった」と相談したところ、直ぐに理解して不正利用されていないか調べてくれました。

 

そして「不正に使われる恐れがあるのでカードを止める必要がある」とのことで、カードの差し止めと再発行の手続きをすることになりました。カード差し止め中の諸注意も教えてくれました。もちろん再発行には手数料がかかりました。

 

窓口はここで良かったようです。一瞬、だったら“紛失のみ”と強調せず“詐欺メールなど不正使用の恐れがある場合”という項目も入れて欲しいと思いましたが、不正かどうかはグレーゾーンの場合もあるので緊急用の範疇を超えるのだろうと思い直しました。

 

 

思い込みは恐ろしい

全ての原因は「思い込み」だと思います。

 

銀行やクレジットカード会社を騙った詐欺メールを開けてはいけない、ましてやカード番号などを入力してはいけない。そのくらいのことは当たり前に分かっていたつもりだし、冷静に考えれば怪しいところばかり。

 

でも一度「こうだ!」と思い込んでしまうと、人間って多少の不都合など目に入らなくなってしまう。むしろ都合の良いように勝手に解釈してしまうのです。

 

会場が大阪でペアの招待券だったため、「誰を誘おう、新幹線とホテルどうしよう」って既に当選後のことを考えてすっかり浮かれておりました。

 

今後に向けて

私は一度思い込んでしまうと周囲の状況がみえなくなり簡単に騙されてしまう人間なのだ。

その事実を心に留めて常に慎重に行動すること。これしかありません。本当に気をつけようと思いました。

 

 

2015年雪組公演早霧せいなさん主演『ルパン三世 王妃の首飾りを追え!』を映像で観ました。とても明るく楽しい作品でした。もっと早く観れば良かったと思いました。

実はね。その当時宝塚ファンに成りたてだったため、制作発表会の映像を見て「なんだか仮装大会みたい。しかもタイムスリップしてマリーアントワネットが出てくるなんていくら宝塚でも安直すぎる」とマイナスの先入観を持ってしまったのです。

 

 

『ルパン三世 カリオストロの城』のオマージュ

1979年に公開され今なお色褪せず幅広い世代に愛される宮崎駿監督の『ルパン三世カリオストロの城』。ヒロインを巡るストーリー展開が驚くほど似ていてリスペクトを感じました。素晴らしいオマージュ作品になっていたと思います。

 

“稀代の大泥棒”の自分に盗み出さないものなどないと、心惹かれた美しい公女クラリスを囚われの身から救うべく奮闘するルパン。そして自由の身になった彼女の幸せを願い自らは身を引き静かに去っていく。とても余韻が残る素敵なエンディングで、『カリオストロの城』のルパン三世はまさにカッコ良いヒーローそのものでした。

 

そしての早霧せいなさん演じる宝塚版のルパン三世も素敵でした。

 

“稀代の大泥棒”の自分に盗み出さないものなどないと、心惹かれた美しい王妃マリーアントワネットを処刑から救うべく奮闘するルパン。そして彼女の安全を見届け現世に戻っていく。ラスト、首飾りを巡るハチャメチャな展開のあと1人舞台に残り「ルパン三世のテーマ」を歌う、その姿は映画版同様カッコ良いヒーローそのものでした。

 

 

なぜ『王妃の首飾りを追え!』だったのか

そしてだからこそ今更ですが疑問を持ったのです。なぜ最初から『ルパン三世 カリオストロの城』を舞台化しなかったのだろうって。

 

当時の雪組トップ娘役の咲妃みゆさんだったら可憐で純真なクラリスを無理なく演じることができたはず。何より感動が保証されている誰もが知る名作なので安心•安全の上に効率的です。

 

公国の財宝「湖底に沈んでいた古代ローマの遺構」を舞台上で表現するのが難しかったため?

それとも単純に版権とか諸般の事情?

 

今となってはその理由は分かりませんが、いずれにしても映画版をリスペクトしながら「another story(ある作品の本編とは別の物語)」としてそれに匹敵する作品を演出した小柳奈穂子さんの手腕が素晴らしいと思いました。

 

 

『王妃の首飾りを追え!』の好きだったところ

『王妃の首飾りを追え!』を観てね。もしかしたら映画版より好きな設定かもと思った点があります。

 

その1  ヒロインがマリーアントワネット

かつてルパンを助けそして現在囚われの身となっている公女クラリスがヒロインであれば、ルパンが命をかけて救い出そうとする理由を無条件で理解できます。またクラリスがルパンに惹かれていく過程も自然です。

 

しかし『王妃の首飾りを追え!』のヒロインはマリーアントワネット。毀誉褒貶が激しい人物のうえに夫も子どももいる既婚者です。単純にお互い惹かれあってという訳にはいかずより難しい設定だったと思います。

 

でも“友愛”というのでしょうか。マリーアントワネットの悲しみを理解した上で軽率さを嗜めるルパン、その言葉を聞き素直に反省するマリーアントワネット。この2人の会話を入れたことによって、8年後の処刑前夜にタイムスリップしてまでもマリーアントの命を救いたいと願うルパンの心情を理解することができました。

 

その2 カリオストロ伯爵の成長

映画版のカリオストロ伯爵は、財宝目当てにクラリスと無理やり結婚しようとする勧善懲悪されて当然のただの“小悪党”です。当時二番手だった望海風斗さんが演じるにはしどころの無い役。『るろうに剣心』の加納惣三郎もそんな感じだった気がします。

 

しかし宝塚版では“小悪党”役はロベスピエールが引き受け、「自分はどうせただの詐欺師」とやさぐれて投げやりになっていたカリオストロ伯爵がルパンと出会い協力することによって錬金術師としての自信とプライドを取り戻していく。カリオストロ伯爵の心の成長がみえるというか舞台上でちゃんと自分の人生を生きている設定になっていて、映画版より魅力的な人物になっていたと思います。

 

その3 起承転結伏線回収

これは映画版もそうなのですが、一見奇想天外に見えてちゃんと起承転結しているし伏線も回収している。

 

フランス史に残る詐欺事件に使われた“マリーアントワネットの首飾り”が200年の時を超えて民家の納屋から発見された

 

タイムスリップした者が過去の歴史を変えることは許されない。

そのルールを守った上でマリーアントワネットの命を助ける。

その結果、子孫であるマリーによってアントワネットの遺言とともに王妃の首飾りが200年の時を経てルパンの元に戻る。

 

ラスト、冒頭の“マリー・アントワネットの首飾り”の展覧会のシーンに再び戻った時にね。ルパンの奮闘がこうやって繋がっていったのかと納得することが出来ました。

 

 

記憶に留めたい

アニメ原作の中でも特に『ルパン三世』はキャラクターの再現度が重要というかキャラクター勝負の作品です。いくら演技を深めても結局どれだけ似せたかだけで評価されてしまう。せっかくの宝塚公演、それはとても残念なので今後敢えて再演はなくて良いかなと思います。

 

でもそれを超えて『ルパン三世 王妃の首飾りを追え!』は早霧せいなさんをはじめ演者の方々の魅力が生きた素敵な作品。そのことは記憶に留めたいと思いました。

最近買取詐欺と思しき訪問を2回経験しました。幸い家に上げなかったので被害はありませんでしたが自戒の念を込めて記録したいと思います。

 

買取詐欺の訪問とは

「不用品を買い取る」などと言って自宅に来た業者が、相場より極端に安く買い叩いたり、貴金属など予定していない品を強引に持ち去るなどの手口で金品をだまし取る行為。

昭和のせんp

1度目 泣き落とし

完全に私のミスでした。ちょうど宅配便を待っていた日だったので、モニターに映った名札を見て確認もせずドアを開けて門扉のところまで行ってしまったのです。

 

すぐに「あっ‥しまった😱」と気づきましたが後悔先に立たず。きっと居留守を使う人が多いのでしょう、顔を見せてしまった以上そう簡単には退散してくれません。

 

引っ越してきたばかりなので不用品はないと断ったのですが、壊れたラジオでも古いレコードでも何でも良いと。

 

引っ越しの時全部処分してきたと重ねて断ったところ「実は会社からのノルマがある。実績を作るため形だけで良いのでご自宅で鑑定させてもらえないだろうか」かと。

 

もう何を言っても無駄、絶対引き下がらないと悟り、業者が諦めてくれるまでひたすら「ごめんなさい。スミマセン。」を繰り返しました。

 

なぜ勝手にきた業者に平身低頭しなければならないのか悔しい思いはありましたが、自宅を知られている以上“逆恨み”されずに帰ってもらうためにはそれしか選択肢はありませんでした。

 

最後は「分かりました」と言ってなんとか帰ってくれたのですが、捨て台詞のようなものを言われるのではと最後まで怖かったです。

 

 

2回目 後から恐怖が襲う

姉から「介護用のポータブルトイレを業者が引き取りに来てくれるのだけど、急な用事が入ったのでその間家に居てくれないか」と頼まれたのです。

 

市の粗大ゴミ回収に出すためには重いポータブルトイレをゴミ置き場まで自力で運ぶ必要があり悩んでいたところ、ポストに買取業者のチラシが入っていたそうです。チラシの買取リストに介護用ポータブルトイレもあり、問い合わせたところ引き取りに伺うと言われたとのことでした。

 

最初から雲行きがおかしかった‥

軽トラに乗った作業員が回収に来ると思いきや、スーツを着たどちらかと言うとホストっぽいイケメン風の若い男が1人立っていたのです。そして「お庭が広い、立派な門構えのお家ですね」とペラペラ話しだしたのです。

 

姉に頼まれた話しと違う、何か胡散臭い、これはサッサと回収して帰ってもらおうと思ったのですが「品番によっては引き取れない物がある。品番を本社に連絡して調べてもらうのでしばらく待って欲しい」と。

 

すると5分くらいですぐ業者の携帯に電話がかかり「本社で調べたところ残念ながら引き取れない型番とのことだった。せっかく来たので何か他に不用品があればお引き取りします」と。

 

そんなことは姉が電話した時に最初に品番を聞けば簡単に分かったこと。これはグルだ、最初から引き取るつもりはないのだと気づき「留守番なので家のことは何も分からない」とこれまたひたすら謝り続けやっと帰ってもらいました。

 

でも後から“危なかったんだ”と背筋が凍る思いでした😱

 

業者が諦めて帰ったのは、姉がポータブルトイレを玄関先まで運んでおいたからだと思います。作業員さんが大変だろうからと、床に毛布を敷きその上にトイレを置いてズルズル引っ張って玄関まで運んだようです。だから玄関先でトイレをみせることができた。

 

もしいつもどおり物置に置いたままだったら‥回収してもらうため家の中に案内してしまったでしょう。

 

平日の昼間なんて大体女性しか家にいません。脅したりされなくても上がり込まれて居座られたらとても怖い。言われたとおり貴金属を出すしかない状態に追い込まれたと思います。

 

“買取詐欺”といっても手口は“恐喝”に近い。本当に恐ろしいと改めて思いました。

 

人間のクズ

1回目と2回目の共通点は、業者が紺のスーツ&名札を着けたイケメン風(本当のイケメンではない)の若めの“チャラ男”だったこと。“買取詐欺”は家に上がり込んでからが勝負。女性から警戒されない容姿と態度であることが重要なのでしょう。

 

それに孫みたいな年齢の男に「ノルマを達成するために形だけでも」なんて泣きつかれたら、おばあちゃん世代は同情して家に入れてしまうかも。

そして貴金属を安い値段で買い叩く。ニコニコしていても目は笑っていない。それが手口だとしたら本当に人間のクズだと思います。

 

 

扇風機はどこに行ったのか

一つだけ面白かった光景があります。

ポータブルトイレの引き取りを拒否した業者が扇風機を一機回収して帰ったのです。

 

実は姉から「昔使っていた古い扇風機がある。ついでに引き取ってもらえないか業者に聞いてみて欲しい」と頼まれていたのです。

 

でね。忘れないように真っ先に業者に聞いたのです。すると「はい。値段はつきませんがそれで良ければ引き取らせていただきます」と受け取ってくれたのです。

 

まずは相手の要望を聞き入れて安心させる‥おそらく買取のテクニックだったのだと思います。

 

がしかし‥目当ての貴金属の買取に失敗。さすがに今更突き返す訳にはいかず渋々持ち帰ったのだと思います。

 

昭和時代の大きく武骨な扇風機を抱えた今流行りの細身のスーツを来たイケメン風の男。

その図がちょっと面白かったです。

 

たぶん車では来ていない。持ちにくいしけっこう重かったはず。良く引き取ってくれたと一瞬感謝しそうになりました。

 

がしかし‥相手は“人間のクズ”の詐欺業者。1円にもならないものにリサイクルの手間をかけるだろうか。もしかしたらその辺に不法投棄して誰かに迷惑をかけているかもしれない。

 

そう考えると“面白い光景”なんて呑気なことを言っている場合ではないです。詐欺業者につけ込む隙を与えてないよう細心の注意を払おうと思い直しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブログというよりただの日記です。

 

10数年ぶりの海外旅行準備のタイミングで、ここ数年まったく使っていなかった布製のキャリーケースの存在に気付きました。

 

 

年に1、2度の使用頻度だったせいか汚れもなくとても綺麗な状態でしたが、記憶を辿ると既に購入してから15年近く経っています。

 

“AI”!に聞いてみると「年に1、2度の使用でもハンドルやキャスターが経年劣化するので10年以上の使用は避けたほうが良 い」とのご回答。

 

断捨離を考える年代だし、元々必要に迫られてドンキーで一万円もせず安く購入したものなので処分することにしました。

 

私の住む市町村では粗大ゴミの廃棄にはいくつかの手順が必要です。

 

粗大ゴミ受付センターに回収の申し込み→コンビニで特定廃棄物処理券シール(今回は315円)を購入→指定された回収日にシールを貼ってゴミ置き場に出す

 

手間と時間はかかりますがこの料金で引き取ってもらえるなんてありがたいことです。

 

しかしその前に「もし売れなくても無料で引き取ってくれるかもよ」という姉の助言で、ダメ元で近所の“セカンドストリート”に持っていくことにしました。

 

結論から言うと250円で売れました。粗大ゴミに出す時間と費用を考えると非常に良い選択をしたことになります。

 

しかし“A I”の回答を考えると素直に喜べませんでした。

 

もちろん相手はプロ。おそらく査定の段階で品番からいつ頃販売された商品かは把握したうえで、この査定額をつけたのだと思います。つまり適正価格。

 

でもいつ壊れても不思議ではない物と知りながら売りに行った‥その事実が変わるわけではありません。

 

そして‥自責の念と共に自分がショップを利用する際の教訓にしようと思いました。

 

中古ショップで電化製品や経年劣化による破損の恐れがある品物を買ってはいけない。

もし破格の値段に惹かれて購入したとしたらそれは完全に自己責任だと。

 

 

永久輝せあさん主演の『冬霞の巴里』を映像で観ました。

2022年に東京建物 Brillia HALLで観劇して以来4年ぶりの再見でした。初観劇のときはストーリーにちょっと不自然さを感じ“モヤモヤ”してしまった記憶があります。

今回その“モヤモヤ”が解消し更に感想が180度変わりました。こんなことは滅多にないので記録に留めたいと思います。

 

アンブル目線

それは偶然拝見した宝塚ファンの方の感想のおかげでした。「アンブルのオクターヴへの執着が恐ろしい」と記されていたのです。

 

私が一番最初に舞台を観たとき不自然と思ったのは、星空美咲さん演じるアンブルが血の繋がらない父の復讐のために実母を殺そうとする理由が今一はっきりしないことでした。

 

でもね。この一文で腑に落ちました。「永久輝せあさん演じるオクターヴへの執着」というアンブル目線で再見したところ“確かに‥”と納得することができたのです。

 

アンブルの執着

アンブルはずっと以前からオクターヴを愛していた。

アンブルとオクターヴは血の繋がりのない兄弟。

しかしおそらく世間的に“お似合い”というには歳が離れていた。

いずれオクターヴは弟ミッシェルの婚約者のような素直で心優しい若く可愛い娘に心惹かれ、年上の自分は顧みられなくなるだろう。

だったら永遠に“2人きりの兄弟”でいよう。

 

だからオクターヴを繋ぎ止めるために復讐を利用した。

 

オクターヴより年上のアンブルはオクターヴの父が周囲から恨みを買う人物であったこと、姉の自殺の原因であること、そしてオクターヴは愛人の子、つまり母とも自分とも血のつながりがないことを知っていた。

 

なのにその事実を隠し「心優しい父が義理の父となった叔父と実の母の謀略によって殺された」という“宿命と憎悪”を年若いオクターヴに背負わせた。

 

そして“復讐”という二人だけの秘密を持った。

 

オクターヴが切望し憧れたミッシェルとその婚約者のいる明るく幸せな世界。

本来はオクターヴだってその世界の住人のはずなのに、オクターヴに執着するアンブルは闇の世界にオクターヴを引き摺り込んだ。

 

この“復讐”を主導し唆したのはアンブル。

その結果、オクターヴは殺人に手を染め二度と明るい世界に戻れなくなった。

 

でもあなた一人ではない。私も共犯者。永遠に。だって私たちは姉と弟なのだから。

 

姉と弟。それで良いの?

 

ええそうでしょ。だからずっと一緒。

 

そうか そうだね それで良い。俺だけの姉さん。俺たちだけの罪。

 

アンブル目線で見るとこのラストの二人の会話がとてもとても怖いです。

一生オクターヴは自分から離れられない。恋人と違い兄弟の縁は切れないから。

執着成就、共依存成立‥です。

 

ファンタジーじゃなかった

最初観劇したときね。ギリシア悲劇を題材にした復讐が復讐を呼び憎しみの連鎖が最後まで途切れない重いストーリー、だけどガラス越しに風景を見ているようなどこか感情移入を拒むファンタジーな世界と思ったのです。

 

ちなみに“ファンタジー”はギリシャ語の“ファンタシア”が語源で、幻想とか空想とかいう意味らしいです。

 

 とんでもなかったです。こんなに恐ろしい話とは‥そしてこんなに初見と再見の感想が異なった舞台は初めてでした。

 

再再考 オクターヴ目線

その後考えたのです。

 

初見で感情移入できなかったのはオクターヴ目線でストーリーが完結しなかったからだ。『冬霞の巴里』の主人公はオクターヴ。聖乃あすかさん演じるアナーキストから叔父を庇い“復讐”という呪縛を断ち切ったオクターヴが、最後に姉からの精神的自立を示唆する結末にしても良かったのでないかと。

 

ここから完全な妄想です。

 

姉さんはすべて知っていたのだろう。父さんのことも俺の出生のことも‥なのになぜ?

 

‥あなたを愛していたからよ。いつかあなたは私から離れていく。それが怖かった。

 

自分が犯した罪は自分だけで背負っていく。もう二度と姉さんには会わない。

姉さん、俺も姉さんを愛していたよ。

 

うーん。でも犯した罪を償おうとすれば全てが露見し、唯一“明るい世界”にいる弟ミッシェルの将来まで奪うこととなる。オクターヴは一生罪を隠して生きていかなければならない。

 

二人で終わりのない闇の世界をともに彷徨い生きていく。やっぱり今のストーリーが『冬霞の巴里』という題に相応しいラストなのかもしれません。

蛇足でした。

新橋演舞場 OSK日本歌劇団「レビュー春のおどり」 公演に行ってきました。OSKの公演を観劇するのはこれが初めてでした。登録しているサイトから割引チケットのお知らせが来てこの機会に行ってみようと思ったのです。

 

 

きっかけは悠浦あやとさん

きっかけはOSKのスター悠浦あやとさんに惹かれたことでした。

と言っても悠浦あやとさんはもうOSKにはいらっしゃいません。2018年に体調不良で休養しそのまま復帰することなく翌2019年に退団なさったからです。もう7年も前になるのですね。しかも、私は悠浦あやとさんに一度もお目にかかったことすらないのです。

 

 

なのになぜ?なのですが、私が悠浦あやとさんを初めて認識したのはその休養する前年にYouTubeでOSKの動画を偶然見たことがきっかけでした。

 

小顔で背が高く手足が長い抜群のスタイルで尚且つ歌がとてもお上手。しかも笑顔が可愛くそのまま女優さんになれるくらいの美しいお顔立ちで、本当にキラキラ輝いていました。

 

宝塚ファンになってOSKの厳しい現状‥かつては宝塚と並び称される劇団だったが今は人気も経営も低迷状態であることを知ったので、“なぜこんなステキな男役さんが宝塚ではなくOSKに?掃き溜めにツル?”と驚き俄然興味を持ったのです。

 

しかもご本人が幼少期からずっとOSKに憧れ入団を切望されていたと知り、“なんと奇特な!宝塚に入団したとしても絶対トップスターになれただろうに‥”と応援したい気持ちになったのです。

 

そして‥来るべき 100周年、OSKの起死回生は彼女にかかっているのだろう。彼女ならどこに出しても恥ずかしくない(いったい何様😅)。年に1回東京でも公演をするらしいからその時はぜひ観劇したい。そう思うようになりました。

 

YouTubeで動画を数本見ただけの私がそんな風に思ったのですから、長年の ファンの方々の期待はいかばかりだったでしょう。休養中も“何とか復帰して欲しい”というファンの切なる願いと祈りをヒシヒシと感じました。

 

退団後もね。どこかでまた活躍して欲しいと願いネットで調べたりもしたのですが見事なまでに消息はプッツリ。完全引退の意思を強く感じ、だから7年経った今でも喪失感が拭えずその存在を時折思い出しています。

 

なのでね。“悠浦あやと”というスターさんはもう現実には存在しないけれど、OSK日本歌劇団の舞台を観劇したいと願ったのは事実。だったらこの機会に悠浦あやとさんが憧れていたというOSKを一度は観ておこうと思い立ったのです。

 

「レビュー春のおどり」感想 

公演を観るにあたって気をつけようと思ったことがあります。

それは宝塚と比べないこと。宝塚と同様のお芝居とショーの二本立て。さらに宝塚にも関わっているスタッフが演出や振り付けを担当することが多いと聞き、それは構成や雰囲気が似通って当然だし、その結果予算も規模も小さいOSKが見劣りしてしまうのも当然と予想がついたからです。そんな目で見ていたらつまらない。せっかくだから目の前のOSKを楽しもうと思いました。

 

第一部は『たまきはる 命の雫』

『ロミオとジュリエット』をアレンジした創作和物ミュージカルだと思っていたのですが、意外にも正統派『ロミオとジュリエット』でした。

 

お芝居を観ていてね。登場人物の台詞、特にロミオとジュリエットの台詞が原作にとても忠実だということに気づいたのです。学生時代、『ロミオとジュリエット』の翻訳(台詞とト書きのみの戯曲)を読んだことがあってその時の記憶が甦りました。

 

なにしろ作者は“世界最高の劇作家”と称されるシェイクスピアですから、当然ストーリーに破綻なく言葉の一つひとつが珠玉のように美しく。そのおかげでストレスなくお芝居を観ることができました。

 

第二部は 『Silenphony』

やっぱりラストのパラソルの踊りがとても見応えがあり良かったです!

クルクル回転するピンクのパラソルがとても綺麗でした。これが伝統のパラソルかと感心しました。OSK日本歌劇団の舞台を観たという満足感がありました。

 

また終演後アフタートークがあったのですが、娘役も過剰に遠慮したりせず普通にハキハキ話して大きな声で笑っていて、男役娘役の垣根が無い感じが新鮮で好感が持てました。舞台を降りれば皆んな同じ職場の同僚って雰囲気が伝わってきました。

 

勝手な妄想と反省

観劇後、どんなOSKならこれからも観に行きたいと思うのだろうと勝手に妄想しました。

 

やっぱり“人”と“演目”かなと思いました。

例えば“もはや存在が2.5次元レベル。美しいしカッコ良い!”とSNSで映像が拡散され話題になるような“スター”候補生が出現したら‥きっと一度観てみようと思う若い世代が増えるのではと思います。

また宝塚が“ベルばらブーム”で低迷期を乗り切ったように起爆剤となる魅力的な演目に巡りあえたら‥きっと評判が評判を呼び何度も見たい思う人が増えるのではと思います。

 

でも“言うは易く行うは難し”ですよね。

そんなこと誰でも分っているし願っていることです。

宝塚とは違う魅力を打ち出す必要があると思っても、割引チケットにつられてたった一度観劇しーただけの人間に具体的な解決策が見出せるわけはなかったです。反省です。

昨年元宙組の緒月遠麻さんが出演する舞台を観劇しました。『デスティニー -アドラメレクの鏡-』という公演で場所は池袋のサンシャイン劇場でした。

登録しているサイドからお得チケットのお知らせがきて、そのキャストに元宙組の緒月遠麻さんの名前がありこの機会にぜひ行ってみたいと思ったのです。

 

緒月遠麻さん♡

私が宝塚ファンになったころ緒月遠麻さんは既にタッチの差で退団された後だったのですが、雪組の朝海ひかるさん時代の映像をよく観ていたのでその存在は存じ上げていました。

 

そして退団されてからですが、

早霧せいなさんと共演した『ニジンスキー-奇跡の舞神-(’11年雪組・バウ)』

凰稀かなめさんと共演した『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA(’12年宙組・宝塚)』

朝夏まなとさんと共演した『翼ある人びと-ブラームスとクララ・シューマン-(’14年宙組・ドラマシティ)』を映像で拝見しました。

 

なんていうのでしょうか。どのお役も温かみと包容力を感じるのですよね。

 

特に上田久美子さん演出の『翼ある人』。才能が枯渇し精神を病んでいくロベルト・シューマンを演じられたのですが、伶美うららさん演じるクララと子供たちを愛し、朝夏まなとさん演じるブラームスが妻に想いを寄せていると知りながらも愛弟子の苦悩を思いやる愛情あふれる人でした。

そんな恩師を裏切ることなどできない‥緒月遠麻さんがシューマンを演じられたからこそブラームスの苦しさがより伝わってきたと思います。

 

また緒月遠麻さんのSNSを退団直後のブログから現在のInstagramに至るまでずっと拝見させていただいているので、飄々としていてそれでいて温かみを感じるお人柄に惹かれていました。

 

そして何より退団して10年以上もずっと舞台の第一線で活躍されていらっしゃる。トップスター経験者であってもOGになると厳しい現状のなかそれは凄いことです。ぜひ一度実際に舞台に立つお姿を見てみたいと願っていたのです。

 

緒月遠麻さん♡♡

この公演で何と緒月さんは“将軍”役でした。Instagramによると退団後初の男役だったそうです。口髭も甲冑も違和感なく、むしろ他の俳優さんより身に付いているいうか堂に入ってました。将軍の威厳がありました。長年の研鑽し磨き上げた男役としてのスキルはたとえ退団し何年経とうとも普遍なのだと思いました。

 

そして舞台をとおして伝わる温かみと包容力。素人目にも他の出演者とは演技力が違うのが分かりました。今度はぜひ女優さんとしてお芝居をする緒月遠麻さんを観に行きたいと思っています。

 

ガラガラ公演

この公演が記憶に残った理由がもう一つあります。とても客入りが悪い公演だったのです。S席が半額に近い値引チケットにも関わらず宝塚だったらSS席のすぐ後ろって感じの良席で、なぜなら私の席から後ろの席は人もまばら‥つまりガラガラだったです。

 

2階席はもっとガラガラだったらしく、主催者(兼出演者)らしき人が公演前に2階席に向かって「何人いますか〜」と声をかけていました。値引チケット購入の手前ちょっと心苦しかったです。

 

ガラガラの理由

良作といえどチケットの売れ行きに苦心する公演は多いですが、この公演については不入の原因が分かりました。需要と供給のバランスが取れていませんでした。

 

レーザー光線を使ったスペクタルなアクションシーンが多い公演なので、主演と敵対する2番手役は『仮面ライダー』に出演するような若くて爽やかなイケメン、そして可愛いヒロインを起用して、若い層をターゲットにすべきだった。『キングダム』もそうですがエンターテイメント性の高い作品はビジュアル大切ですよね。

 

にも関わらず主演が50代の元アイドルで、いくら認知度があるとはいえ昔のアイドルなので背も低くはっきり言って普通の“おじさん”で「なぜこの人がヒーロー役?」と思いました。

 

主催者(兼出演者)が終演後に語ったところによると、長年の盟友で一緒に舞台をやれて嬉しいとのこと。それって自己満足では‥だったらこの元アイドルを見たいと思う年代の観客に刺さるテーマの公演をすれば良かったのにと思いました。

 

例え客入りが悪くても出演者は全力で演じなければならない。気の毒でした。

国際フォーラムで鳳月杏さん主演の『侍タイムスリッパー』を観劇しました。

山口馬木也さん主演の映画『侍タイムスリッパー』は昨年観た映画のなかで一番元気を貰えた映画でした。映画館でプログラムを売ってなくて、最初は一館のみ上映の自主制作映画だったことを知りました。評判が評判を呼び大ヒット映画になったのですね。

 

 

元々の映画の構成がとても良かったし、演出が小柳奈穂子さんだったので宝塚版も絶対面白い公演になるだろうとの確信はありました。そして予想以上でしたので記録に残したいと思います。

 

会津藩の場面

それは会津藩の場面を入れたことです。映画版では会津の歴史は語られていますが映像化はされていませんでした。

 

私が映画を観て、唯一疑問に思ったのは後半の真剣を使った殺陣シーンでした。映画のクライマックスとして固唾を呑む殺陣シーンを入れたのだろうと思ったのですが、間延びして長すぎる、むしろ蛇足だったのではと思ってしまったのです。

 

だってね。真剣での勝負ということはどちらが死ぬかもしれないということ。いくら幕末の決着をつけるためとはいえ今二人が生きているのは現代日本。映画はお蔵入りだろうしお世話になった撮影所の人たちにどれだけ迷惑をかけるか。勝手すぎると思ったのです。

 

宝塚版には会津藩のシーンがありました。記憶だと3場面。家老とその娘五月、そして白虎隊の少年たち。実際に場面として演じられたことによって敗戦の痛ましさがよりリアルに伝わってきました。その結果、故郷会津藩の歴史を知った新左衛門は過去に決着をつけない限り前に進めないのだろう。風見恭一郎との真剣での勝負は必然だったのだろうと納得することが出来ました。

 

演出の素晴らしさ

宝塚で映画や漫画を原作にした公演を行う場合、組子の出番を増やすため原作にないオリジナルのキャラクターを登場させることはよくあることです。小柳奈穂子さんはそれがとても上手い。けして原作のイメージを壊さずむしろプラスに働く。今回の作品もそうでした。

 

またそれだけではなく星組公演『阿修羅城の瞳』では、桜姫、安倍晴明、鶴屋南北だけを残して主役にあまり絡んでいなかった劇団⭐︎新幹線版の複数の登場人物をバッサリカットしていました。

きっと冷静にストーリーを評価し再構築し演出する能力がある方なのだと思います。

新宿ミラノ座で咲妃みゆさん主演の『クワイエットルームにようこそ』の千秋楽を観劇しました。

好奇心を大切に

千秋楽観劇というと熱烈ファン♡のようですが、実はこの公演の存在を知ったのはほんの数日前なんです。よく拝見させていただくブロガーさんが「面白かった」と観劇の感想を書かれていて、しかし絶賛でなく色々注釈付きでかえって好奇心をそそられました。

 

好奇心…年齢とともに、「これをやらねば!私がやらねば!」といった“使命感”を感じることが少なくなってくるので、今後生きる糧として“好奇心”を持つことを大切にしようと思っています。

 

東京に居ると、大人気公演(+宝塚)以外は直近でも定価もしくはそれ以下でチケットが手に入るのもありがたいことです。

 

感想はモヤモヤ

売れっ子ライターの主人公が仕事と交際相手とのストレスから睡眠薬の過剰摂取を起こし自殺危険者として精神病棟に隔離され、入院患者たちとの交流を通して自分を見つめ直す。重いテーマをポップなミュージカル仕立てで描くエンターテイメント…でした。

 

私は単純な人間なので、演出家がこの作品をとおして何を伝えたいのか、ヒロインが何を求めて生きているのか、その理由を知って安心したいんです。その視点で考えると都会に生きる女性たちの連携とか、時間に追われる現代へのアンチテーゼとかなのでしょうか。

 

でもこの作品はもっと自由でモヤモヤで結論などなくてよいのかも。自分の身に置き換えてもよいし、ファンタジーとして鑑賞してもよいし、この作品を通して観た人が好き勝手に自由に色々考えるそのきっかけになればそれで良い作品なのかもと思いました。でも自分の判断で傑作か駄作か定めらる作品のほうが観ていて楽ですね。

 

役者さんって凄い

毎日この作品に向き合っている役者さんて凄いと思いました。きっと歌や踊りといった技術力だけでなく感受性が豊かなんですよね。特に主役の佐倉明日香を演じた咲妃みゆさん。

 

他の入院患者役だったらね。髪の毛をチリチリにする役でも拒食症や過食症の役でも振り切ってむしろ楽しく演じられると思うのです。主役である明日香の目から見た自分を演じれば良いから。奇妙であればあるほど等身大の自分と違えば違うほど、非日常って感じで割り切って役作りに励める気がします。

 

でも明日香は自分自身を演じなければならない。私のように感受性が乏しく単純な人間は、自分が理解できない行動やセリフを自分の言葉として毎回演じるストレスに耐えられないかもと思いました。