　いよいよ年の瀬です。「年の瀬」という言い方、時間を川や海にたとえているのですが、よく分かるというかリアリティを感じます。世界は激流の中にある感じですが、わが身辺は平穏な瀬です。というわけで、流れに身をまかせて今年のわが三大ニュースを振り返りました。

　１つ目は「窓の会」の発足です。半年がたったのですが、作品集「窓」の刊行、窓句会やことばカフェなど、自分としては充実していました。来年はことばカフェや句会ライブを全国各地でやろう、と近辺の仲間と話しています。

　２つ目は佐田岬半島ミュージアムの開館にかかわる諸行事です。故郷とのかかわりは父母の他界で切れかけていたのですが、思わぬかたちで繋がりができました。伊方町の中井教育長が俳句にかかわる諸行事を企画してくれたので、何度か帰郷し、各地を回って故郷を再発見しています。かねがね思っていた「佐田岬半島」と題した本を書く気になっています。

　３つ目は２月に『ねんてんさんの名句百選』（潮新書）、７月に『みんなで俳句ドリル』（清風堂書店）、１０月に『老いの俳句　君とつるりんしたいなあ』（ウエップ）を出したことです。本はなかなか売れず、これらの本も苦戦していますが、ともかくも出せたことはうれしいことでした。それぞれの本の編集者に感謝です。来年はここ数年の課題の高浜虚子の評伝を仕上げます。これは自分でも楽しみの仕事です。

　４つ目をそっと足します。ミレービスケット、イカリのインスタントドリップコーヒーが今年の日々のひそかな楽しみでした。

今日の窓―今年の三大ニュース