どっかりと座つてゐたり春の山

ちょっとした幸せ気ぶん花の雨

げんげん田とつぜん歌ひだすアリア

こいのぼり飛行機雲の近づけり

ホルムズ海峡キンポウゲゆれて

●「宇和島風景」/松本秀一(宇和島市)

 正木博、里帰り写真展「宇和島風景」を見た。初めてコロ

タイプの写真を見た。白黒の諧調が見事に息づいていた。

 夜、正木さんの写真について考えていた。建物にさわるよ

うに、空気にさわるようにシャッターの視線が風景に触れる

ということ。考えていると、ふいに戦後まもなく夭折した松

本竣介の風景画が脳裏を掠めた。《橋(東京駅裏)》。

 何故、竣介?。それも探りたいと思ったのだった。