2・清記

 投句された句は句会の幹事(世話人)が清書する。ボクらはその作業を清記と呼んでいるが、清書と同じことだから、もちろん清書と言ってもよい。鉛筆やボールペン、パソコンを使ってきれいに書く。

清記をするのは作者を分からなくするためだ。筆跡を消すのである。

 

 1  小鳥来るおひとりさまのンベランダに

 2  店先の氷水から秋刀魚抜く

 3  道端の露草だけに行く予定

 4  ワンと鳴くぬいぐるみとか冬瓜とか

 5  物忘れ特技になって秋うらら

   ……

 57 秋のバス最終列車のど真ん中

 58 真夜中は蜘蛛と苦闘の小半時

 

 こういうシンプルなかたちの清記がボクは好き(大阪・窓句会2025年11月の清記)だが、枠取りをして点数(得点)、選者名、作者名などを枠内に書けるようにした清記用紙もある。大阪・窓句会の清記も実際はそんな枠取りがしてあるが、ボクはその枠取りになんとなく抵抗感がある。枠にはめられるというか形式に縛られる感じがするので。点数、選者名、作者名などはそれぞれの人が清記用紙に自由に書き込めばいいのではないか。ボクは黒、赤、緑のボールペンを使って書き込む。合評で話題になったことなども。そうすると、清記用紙が推敲の現場のようになって楽しい。