幼稚園から小学生低学年にかけて、あるガキ大将からいろいろいじめられた。

あだなは「ゲーゴ」だった。由来はわからない。

でも仲間もいたからなんとか平気だった。

泣かされて、その度に母から「悔しくないのか、男やろ」と叱られた。

そういやなぜか、「ウルトラマンタロウ」の絵本を父に読んでとせがんだらひっばたかれたのを、今も覚えている。

気が弱く、人の後ろにばかりいた。今も変わらない気がする。

だからガキ大将に目をつけられたのかもしれない。

そんな俺を見かねて、母は剣道をさせた。

そのおかげで、少しずつ自分が出せるようになった気がする。

友達も少しずつ増え、小学二年生のとき、その時に流行ったアイスキャンディー「ナッチョコ・ジャムンチョ」から「サカッチョ」というあだ名がついた。これは今でもペンネームで使ったり、幼馴染からもまだ呼んでくれてたりする。

剣道はキツかったけど、おかげで、体も頭も良くなった。

小学三年生のとき、生徒数が増えすぎて、学区が分割され、新しい小学校に引っ越し無しで転校になった。

その時の担任の先生が、僕にとって、剣道以上に成長を促してくれた恩師となった。目覚ましく体力も成績も上がった。

そして小学高学年になって、ある事件が起こる。