赤ちゃんと子犬の画像

 

この世は不条理で不平等で理不尽なことばかり。

 

どうしてこうも恵まれている人、豊かな人、成功している人、輝いている人、愛される人ばかりが目についてしまうんでしょうか。なのになんで「今が最善」なんて思えるでしょうか。

 

実はこれには先があるのです。考え方一つで生き方は変わっていきます。

 

不条理なことはたくさんある

これは2022年の北京オリンピックで惜しくも4回転半のジャンプに失敗し、金メダル3連覇を期待されていたにも関わらず、4位になった羽生結弦さんの言葉です。

 

彼のように世界の頂点に上り詰めた人でさえ、この世は不条理なことばかりです。

 

皆さんの記憶の中にある羽生結弦は、ソチ五輪だったり平昌五輪だったり、成功している自分が多いかもしれないですけど・・・ここまで競技を続けるにあたって、自分の中のどん底を何回も何回も見てきました。

 

そういう意味でもまた今回大人になって、人生って報われる事が全てじゃないんだなって。

 

ただ報われなかった今は、報われなかった今で幸せだな。不条理な事はたくさんありますけど、少しでも前を向いて歩いていけるように頑張っていきたいと思います。

 

<羽生結弦/北京オリンピックのエキシビジョン後のインタビューより>

 

私は正直彼の口から「不条理な事はたくさんあるけど」と言う言葉が出てきた事に驚きました。そんな言葉が彼の口から出てくるイメージがなかったからです。だからとても印象的でした。

 

私は以前、シンギングボウルを使ったワークショップを主催していてたくさんの方とお会いしてきましたが「幸せで幸せでしょうがない」と言う人に会った事がありません。

 

現在願いが叶ったばかりの人で幸せな人はいくらでもいるでしょうが、その幸せは手に入れた瞬間から色あせていきます。心(自我)とはそう言うものです。

なんと虚しい事でしょう。

悪いこととは限らない

人間万事塞翁が馬(じんかんばんじさいおうがうま)」と言う昔の中国の書物に書かれている逸話をご存知でしょうか?書物は知らなくても、一度は耳に目にした事がある人も多いと思います。ざっとあらすじをご紹介しますね。

 

とある村に住む老人の馬が逃げ、村の住人は気の毒がったのですが老人は「これは福になるかもしれない」と言いました。するとしばらくしてその馬が俊馬(足の速い馬)を連れて帰ってきたのです。

 

周りの住人は喜んだのですが、老人は「これは禍(災い)になるかもしれない」と言いました。そしてある日老人の息子が、その駿馬から落ちて骨折をしてしまいました。ですが骨折が幸いして、息子は兵役を免れて命が助かったのです。

 

これは天邪鬼な老人の話ではなく「幸不幸は予測できないので、安易に喜んだり悲しんだりするに足らない」「何が禍福に転じるかはわからない」と言う教訓です。

 

物事は続いていくのです。全ては完結形ではないのです。日本にも同じような意味のことわざはたくさんありますね。

 

  • 雨降って地固まる
  • 楽あれば苦あり
  • 災い転じて福となす
  • 一寸先は闇
  • 禍福はあざなえる縄のごとし など

この瞬間が最善

禅では「この瞬間を生きる」「今ここ」や、スピリチャルや精神世界では「この瞬間しかない」「この瞬間しか存在しない」などと言う導きがよく出てきます。これまでに耳にしたり目にしたりした人も多いのではないでしょうか。

 

また量子力学や物理学などでも研究されていて「時間は存在しない」と言う概念が存在します。

 

上記の「悪いこととは限らない」の章では物事は続いていくと書きましたが、それはこの世の成り立ちで、本質の私たちは瞬間しか存在しないと言われてます。本質でしかない赤ちゃんはや動物はまさにそうですよね。

 

ですが私たちは、過去や未来に囚われて喜怒哀楽に振り回されます。そして今にいる事ができません。常に過去や未来のことを考えています。

 

あなたの今いるべき場所は、常にそこであり、他のどんな場所でもありません。今いるあなたの場所が、あなたにとって意識の進化のために最善の状態なのです。

 

今ある状態が、あなたのハイヤーセルフがあなたのためにしつらえた最高の学びのステージだと考えてください。

 

<津留晃一メッセージ集「今この瞬間が最善」より>

津留晃一メッセージ集「今この瞬間が最善」

 

なかなか今が最善の状態だなんて思えないかもしれませんが、ただただ信じてみてください。私も何度も何度も信じる事から始めました。そしてそこから少しづつ、楽でシンプルな旅が始まりました。