その頃夫は
月1.2回のペースで義母の家に行っていた。
夫が留守にする日を狙って
子ども①を、晩ごはんに誘った。
初めて行く、
住宅街の中にある、小さな薄暗いレストランを選んだ。
お洒落な店内の落ち着いた雰囲気を気に入り
おいしいね、と機嫌よく食べる子ども①を
なんて切り出そうかと
ドキドキしている私には
ごはんの味などしなかった。
この子はあと少しで
幸せな子ども時代が終わるのかと思うと
夢から覚ますのは他でもなく私だということが
とてもしんどくて
何度も、今日は言うの辞めようと
決意が折れかけた。
けれど、晩ごはんを食べ終わり
デザートとコーヒーも、そろそろ終わろうかというタイミングで
私は切り出した。