先日、新造船救急艇みたけの視察をさせて頂きました。34ノット(時速63キロ)の高速スピードでの走行にもかかわらず、その安定性と静音性に驚かされました。当初、令和2年8月号の広報かさおかにありますように執行部が令和2年6月議会に上程してきた中古艇購入事業の理由は、金額が高額なのでと言う理由で新造船案でなく19ノット(時速35キロ)しか出力がない中古艇を買いたいといったものでした。広報かさおかの記事の通り、議会の新造船にすべきという意見により、中古艇購入案は否決されました。もし、市が買おうとしていた中古艇をそのまま買ってしまっていたなら、その差は片道11分以上の到着時間の差が出ています。往復、22分です。私が当時、採決にあたって判断材料にしたのは、救急の委託を受けていた一人の船長さんへのヒアリング調査の際の、「そんな遅い中古艇なら、片道到着するまでに、俺の船で往復できるわ」との言葉でした。結果、素晴らしい新造船が完成し、島の方の安全を守る可能性を1分でも広げることができました。当時、執行部による記者会見では、中古艇購入事業案を否決したことにかなり、議会の行為を責めるような発言がありましたが、まさに笠岡市議会の判断に間違いはなかったと考えております。市民の皆さんに知っていただきたいのは、決して、議会の予算案の削除や採決においての否決という結果が、すべて否定的な行為ではないということです。イタズラに結果の表面のみを見て、市民を敵・味方に分断する声をあげる人がいますが、他市にもまして急激に人口の減少する今の笠岡市にはそんな余力はありません。あらゆる人と人が知恵を出し合い、連携をしなければなりたたない時代が来ています。その責任の一端を議員である私自身も、担っていることもしっかりと自覚しながら、話がそれてしまいましたが、7月1日の救急艇みたけの運行が開始するにあたっての所見を述べさせていただきました。救急艇みたけが、無事故で島の皆様の命を守る尊い任務を全うしていただくことを願っています。