Across the 煩悩

Across the 煩悩

映画監督の卵のブログ。日記、映画の感想、上映の告知など。

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$Across the 煩悩-ドライヴ

監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
2011年

映画好きにとても人気だったこの映画。

前半はとても退屈でちょっと寝てしまったが、中盤からは怒涛の展開を見せる。やはり映画とは見せ方で、よくある話をいかに面白く見せるか?がポイント。それがこの映画にはあった。
回想を使わず、役者の表情や仕草で背景を観客に想像させる演出はよかった。音楽の使い方もいい。
この手の映画と言えば、やはり今年公開された『SHAME-シェイム-』を思い出してしまう。

主人公が思う実生活への物足りなさが、バイトのスタントマン、夜は銀行強盗のドライバーという仕事でスリルを味わって生きることの実感を得ている。
寂しさをスリルや危険な行為で埋めようとしているのはまさに自傷行為であり、やればやるほど悲しいものである。
この細かい演技をライアン・ゴズリングは表情ではなく目ですべてを語っていたのはとても素晴らしかった。もうひとつこの映画で演技をしていたのはライアン・ゴズリングが付けてた革の手袋。あの音の演出で表情を見せないカットでも手元だけで感情を絶妙に表現してた。
今までは自分のスリルを味わうときだけ革の手袋をしていたけど、後半は家族のために手袋を使っちゃう。

シェイムのスティーブ・マックイーン監督や、この監督といいニューフェイスな映画が新時代を切り開いている感が気持ちいい。この波は面白い!
$Across the 煩悩-TIME/タイム

監督:アンドリュー・ニコル
2011年

人の心をつかむのが相変わらず上手いアンドリューニコル監督の新作。
面白そうな映画を撮らせたら一二を争うんじゃないだろうか。実際見たらあんまりなんだけど。

TIMEで面白かったところはやはり、この設定の世界の中の"あるある"ネタ。
貧困層は時間を無駄に出来ないため、ジッパーがついた服を着ることがおおい。
富裕層は時間に余裕があるため、ボタンが多くついた服を着る。などなど色んなもの。
全員が25才で年齢が止まるため、親子三代全員の見た目が25才というのは中々衝撃だった。

ところがどっこい、この「時間=金」の意味が途中からなくなってきて、時間サスペンスはどこへやら?となってくる。あのノリが最後まで続いたらなあと思わざるをえない。

ですが、主演のジャスティン・ティンバーレイク、ヒロインのアマンダ・サイフリッド、タイムキーパーのキリアン・マーフィ。この三人でイケメン&かわいい人気俳優なので、エンタメと割り切れば楽しめる。

アマンダ・サイフリッドは『ジュリエットからの手紙』で主演だったけど、無駄に大きいおっぱいにしか目がいきませんでした。話も面白くなかったのでおっぱいを観るしかありませんでした。タイムではセクシー系なのでおっぱいの存在には意味がありました。しかしおっぱいには・・・・

アンドリューニコル、早く傑作撮ってね!
ガタカ、シモーヌ好きです。
$Across the 煩悩-アーティスト

監督:ミシェル・アザナヴィシウス
2011年

アカデミー賞作品賞、監督賞、主演男優賞やら総取りしたフランスのサイレント白黒映画。

映画ファンやらには最大の話題作なこの映画。ヒューゴといい、今は3D全盛期だから映画の存在を一から見直したり在り方を観客に問うたりする映画を作りたくなるのは物凄く分かる。

さてこの映画はどうかというと、昔の映画をマネしただけ?とまでは言わないが、オリジナリティとはなんぞや、と思ってしまうような映画。
2011年に撮る白黒サイレント映画という時点で他とは違う、今しか出来ないものを期待していたんだが、あまりその演出や方法論が見えなかったかなあと思う。
その点、3DやCGを使ったヒューゴはとても意味のある映画なのだと思う。

主演のジャンデュジャルダンはかっこよかったし、原題の演技には無い細かいところ、特に手の動きはまさにサイレントの演技で見てて楽しかった。表情もよい。
撮影も音楽もサイレント映画だった。全体としては、よく研究したなーという感じ。

でも、新しい何かが生まれたのかな?疑問だ。

犬はかわいかったです。ものすごく。
$Across the 煩悩-センターオブジアース2

監督:ブラッド・ペイトン
2012年

前作を観てなくても余裕で楽しめたアドベンチャー3D映画。

センターオブジアース2と言っても、今回は「神秘の島」という副題の通り地球の真ん中(センターオブジアース)には行かないのだ。タイトルを副題で真っ向から否定するという邦題にありがちなパターンである。

これにはハムナプトラも同じことが起こっていたのを思い出してしまう。
ハムナプトラ1は舞台がハムナプトラだったが、2では全く違う場所のピラミッドでのお話なのでタイトルがおかしい。さらには、3の舞台は中国。ハムナプトラは一切関係ない。
ちなみにハムナプトラシリーズの原題は『The Mammy』です。センターオブジアースシリーズは『Journey』です。

このことから、シリーズ化されそうな映画の邦題をつけるときは舞台の土地の名前をタイトルにすることをやめろと言いたい。

奇しくも、ハムナプトラシリーズの主演とセンターオブジアース1の主演はどちらもブレンダン・フレイザー。そしてセンターオブジアース2の主演はハムナプトラ2の悪者を演じるドウェイン・ジョンソン。

なるべくしてなったのか、スタッフがこのツッコミを映画ファンにいれさせたかったのか。
もし狙ったのなら、このボケはスベってるぞ。

別記事で、続編の邦題がまったく関係ない映画特集でもしてみようかな。


あ、映画の感想自体は面白かったですよ。一時間半3D映画を楽しめるアドベンチャーで、可もなく不可もなく。ドウェインジョンソンにはもっと戦ってほしかったなあというのが心残り。
主人公の少年が、テラビシアにかける橋の男の子なんですよ。めっちゃ大きくなっててびっくり。かわいい女の子とラブが芽生えちゃったりして、もう青春してました。時間は経ってるなーと。
マイケル・ケインがよかったです。かっこいいジジイは素敵だ。
小さい象が一番好きでした。
$Across the 煩悩-センターオブジアース 象
こんな象ほしい。
$Across the 煩悩-ヘルプ

監督:テイト・テイラー
2011年

田舎のメガネ美女が黒人メイドと白人の差別問題を摘発する本を出版するために頑張るおはなし。

製作費は2500万ドルながら、興行収入は1億5000万ドル超えで、今も世界で収入を伸ばしている。アメリカでは三週連続一位になり、2010年のインセプション以来の記録をたたき出した、実はものすごい話題作。

ほぼ会話で進行する内容で146分という長尺ながらも、浮き沈みのあるテンポで意外と観ることが出来た。
長尺の訳は、歴史を何も知らない人へのサービスタイムが同時進行するためだと思ったので俺としてはありがたかった。
時間の飛ばし方もシンプルでよかった。季節感が無い土地でも余計なテロップを入れずに子供を妊娠→出産で時間経過を表現しているのは上手いなと関心させられた。

主人公は自分が就職したいのか、黒人と白人の差別をなくしたいのか欲求がごっちゃになってしまったけど、そのごっちゃになってしまっている感じがリアルなのかなと思い返したり。恐らくスキーター本人もごっちゃになってて、途中は無心で本を書いていたのだと思う。

恐らくもう一度観ることはないけど、良作でした。

副題の「心がつなぐストーリー」ってのはイマイチ意味わからんでした。