前回からの続きです。
前回は、漢字がもつ
『音読み』『訓読み』から生じた
日本語の『ぶれ』についてみてみました。
長年、古代史を調べられた
安井歓夫さんは、その著書の中で
『音読み』『訓読み』の
複雑な変遷を指摘します。
・『鉄と神社とカモ・ハクチョウ 「音読みの古代史」』
安井歓夫 著 中央公論美術出版

もともとは、音読みの
・『向(ショウ)山』から始まり
そこから訓読みの
・『向山(むこうやま)』になり
さらに、それが漢字の
・『武庫(むこ)』→『六甲(むこう)』と表記され
最終的に
・『六甲山(ろっこうさん)』となる。
( ↓ 詳しくは、こちら ↓ )
安井氏が語るように、地名起源を調べるには
『音読み』『訓読み』を考慮する
必要があることが、わかりました。
(そして神さまも!)

ところで、この安井さんの著書のおかげで
私の先祖調査…ルーツ探しの核心に
ふれることができました。
今回は、駆け足になりますが
私の先祖調査の核心にふれつつ
今後のテーマについて
書きたいと、思います!!
さて、私の先祖は、江戸時代
群馬県の吉井町川内村で名主を務め
「安房守(あわのかみ)」を私称し
「大杉(杦)神社」で
『中筒男之命(なかつつおのこのみこと)』
という神を、祀っていました。

「中筒男之命」は、大阪にある
住吉大社(すみよしたいしゃ)の神さまで
一般的には、上(表)・中・下(底)…
・「上筒男之命(うわつつおのこのみこと)」
・「中筒男之命(なかつつおのこのみこと)」
・「底筒男之命(そこつつおのこのみこと)」
という、三神で、祀られることが多いです。

なぜ、三神一組の神を、わざわざ
「中筒男之命」だけ、単独で祀るのか?
「安房守」を私称したことを含めて
謎でしたが、これらも「音読み」から
紐解くことができました。
漢字がもつ意味だけでは、解読できませんでした!
「中筒男之命」の神名にある
『筒』の字には、「トウ」だけではなく
『ズ』という音読みがあり
また、『土』という漢字にも
『ズ』という音読みがあります。
・『モジナビ | みんなのインターネット漢和辞典』より
そして、『日本書紀』、五段一書(あるふみ)に
この「中筒男之命」の別名として
『赤土命(あかつちのみこと)』
という、名が記されており
先祖は、『赤土』の民の末裔
だったと、思いいたりました。
『赤土』の民とは、何でしょう?
(個人的な考えとなりますが…)
天孫降臨以前の「葦原中国(あしはらなかつくに)」
皇學館大學教授や住吉大社の宮司を務められた
真弓常忠氏が主張された、『水鉄』の国です。
・水辺に湧き出す鉄分…『赤土』

そして、私の先祖が私称した
「安房(あわ)」については
同じ読みの『淡(あわ)』という漢字があり
(水を意味する「氵(さんずい)」に『炎』で構成)
音読みは『タン』です。
さらに、『タン』といえば…
同じ音読みをもつ
『丹』の字があり

弥生時代後期の採掘が認められる
見事な朱色を生み出す貴重な鉱物…
『丹(タン・に)』が思いうかびます。

・『若杉山辰砂採掘遺跡』
(わかすぎやましんしゃさいくついせき)
古代、辰砂を採掘していた証左となる、唯一の遺跡
何だか、いろいろパズルのようですが…
すべてが、『赤』でつながりました。
次回以降、この『赤』の古代史について
中でも、『丹』と『アワ』の関係などに
ついて、書いていきたいと思います。
謎の深い『淡島信仰』にも
つながると思います。
続きます。








