私が5年程司会を務めさせて頂いている母の日参りのイベントで、昨年からスタートした「母の日参り 手紙コンクール」の作品が1冊の本になり先週末KKベストセラーズさんよりリリースされました。
これまでに応募されたおよそ3.000通の手紙の中から、受賞作品を含めた50通の手紙が収められた本は、椎木彩子さんの優しく温かみのあるイラストの表紙が印象的。
紙質も手に馴染みやすく、細部にまでこのプロジェクトに関わる人の想いが感じられて読む前から嬉しくなりました。
手紙というプライベートな形だからこそ、真っ直ぐに生々しく読む者に届くリアルさに、正直どんどんページを進めるというわけにはいかないほど感情が溢れてしまい、この本を読み進めるにはタイミングと場所を選ばなくてはならないほどでした。
これを読んで
母親ってやっぱり凄いんだな。
手紙っていいな。って思ったのは、
母親との関係性は良いも悪いもそれぞれだとしても、"手紙に書くこと"で亡きお母さんと対話したり、死を受け入れたり、心の整理をしたり、詫びたり、許したり、ひたすら感謝したり…、応募された皆さんが自分の心の中の何かを確認し笑顔で前に進もうとする姿が目に浮かぶところ。
手紙を亡きお母さんにあてて書くことで、今を生きる応募者の皆さんに何らかの癒しがあったんだ、と感じさせてくれた。
実はこの本には上のハガキが挟まっていて、亡きお母さんに手紙を書こう！と思われた方がすぐに書けるようになっているという計らいも。
切手不要で投函すれば母の日参りパートナーシップメンバーの千葉県船橋市の手紙寺さんに届き、希望があればお焚き上げもして下さるようです。
お母さんに想いが届きますように…。☆
昨年の選考委員長 中村獅童さん、
そして今年選考委員長を務められた草刈正雄さんのお母様との大切な思い出を語るページもあり、改めて読み返すとイベント当日にお話して頂いた時のお二人の表情が目に浮かびます。
単行本という一つの形になり、改めて素敵なプロジェクトに関わらせて頂けることが嬉しくとても光栄です。
今は健在で居てくれる母親をこれまで以上に愛おしく思い、共に過ごせる時間を一層大切にしたいと胸に刻むきっかけとなりました。
これまで手紙を寄せて下さった全国の皆さま、そしてこの本の刊行に携わった関係者皆さまに心よりお礼を申し上げます。
何本も映画を観たような…温かさと切なさと清々しさ、そんな読後感のある1冊。
ぜひ、お盆を迎えるこのシーズンに手に取ってみて下さい！
