春にあるイタリアのアート系の会社の仕事をさせて頂いたときのこと。
現場は以前からたまにイサム・ノグチ展とか現代アートの展示を見に行っていた場所で。
このお仕事はイタリア人のスタッフも来日して、なかなか私の喋りとのイタリアスタッフのしゃべりの組み合わせが私には新鮮で面白い仕事だったんですけれどね、
イタリアの男性でもこんなに堅めな人たちいるのねぇ~!!!
と驚いたのでそういう意味でも新鮮な仕事でした。笑
いかにオリーブオイルが好きか、私毎日お猪口一杯くらい飲んでますっ!!くらいの勢いで、
ウンブリア地方のオリーブオイルの話を熱烈に語る、語る私。
呆れられました・・・。
そりゃそうよね・・・。イタリア人なら誰もがオリーブオイルの話して楽しい訳じゃない。汗
話逸れた。
で1時間くらいのインターバルが一日に数回ある仕事だったので、久々に一階のデザイン系の本屋へ。
それで、この文庫本、表紙の写真とタイトルに惹かれて即買い。
休憩中この本と、一緒に買った「FIGARO ハワイ永久版」をむさぼるように読む・・・。
著者は元NHKアナウンサーの下重暁子さん。
アナウンサーの先輩でもあり、人生の大先輩。
お名前は知っていましたが、著書を手にするのは初めてで。
日々のシンプルな暮らしぶりと下重さんの潔い考えが軽快で気持ちイイ。
人と同じものを持ちたくない、群れるの苦手という、グループ意識や帰属意識の薄い私と何となく
似ている。笑 (一緒にしたら怒られちゃいますね・・・・汗)
年を重ねる程どんどんモノに囲まれるのではなく、
どんどん数少ない本当に必要なものだけで幸せになれる、こんな年の重ね方をしたいと思う。
捨ててスッキリするのではなく、モノの命を最後まで全うすること、使い切ること。
これこそが本当の贅沢だという考えにハッとさせられる。
自然と生き物が豊かな軽井沢での暮らし振りは、華やかなリゾート地のイメージとはかけ離れたものだが、
逆らわずに慎ましく暮らす下重さんの「住まい方」は、最近ようやく「エコ」という名のもとに
社会が気づき始めた昔ながらの暮らし。
『清貧』という言葉がよく似合う。
『清貧』が似合う大人の女性になりたい。
今の日本のモノ飽和状態に違和感をいまだ感じていない人たちにも
是非読んでもらいたい一冊・・・。